--Yammerがフリーミアムモデルを採用している狙いはどこにありますか?
1つ目はあらゆる規模の企業の方々に、われわれの製品を試していただきたいという点があります。2つ目は、ほとんどのエンタープライズソフトウェアは、コンシューマー向けソフトウェアに比べて使い勝手の点で劣っており、しかも、それを情報システム部門のお仕着せで利用しているという現状を打破したいと考えた点です。
フリーミアムによって、使いやすいものは何かということを知っていただき、それを選んでいただきたい。そうした体制を作ることは、われわれ自身も優れたものを開発しなければ、顧客に受け入れられないという状況を作ることにもなる。この点も大きな要素だと考えています。
--Yammer導入によるコストメリットはどれぐらいになると考えればいいですか。
コミュニケーションの広がりや緊密化、迅速な意思決定といったものは、金額として算出するのが難しいといえます。ただ、Yammerを導入したグループと導入していないグループを比較して、その差を導き出すことには取り組んでいます。
米国のスーパーマーケットのKrogerは、Yammerを導入し、全米のすべての店舗の店長が会議を行い、売れている陳列方法 などを共有するといった取り組みを行っています。社員全体にまでYammerを導入したグループでは、明らかにコミュニケーションが強化され、利益拡大にも貢献していることが分かりました。電子メールも投資効果を導き出すことは難しいといえます。
エンタープライズソーシャルも、それと同じですが、そのインパクトは電子メール以上に大きなものになるのではないでしょうか。