Adobe Summit 2014

アドビのリアルタイムエンタープライズ--デジタルマーケを“再創造” - (page 2)

別井貴志 (編集部)

2014-03-26 13:46

 SAP HANAは、演算エンジンとデータベースをメインメモリーに統合(インメモリ)し、そのメモリーでデータを処理することでビッグデータをリアルタイム分析するソフトウェアだ。業務やウェブなどさまざまなデータを分析し、たとえば製品発注計画やその予測立案、価格設定などの最適化を高速に処理することが可能になる。また、hybris CommerceSuiteは、「OmniCommerce」を提供し、企業が顧客、商品、注文を一目で把握できるようにするなど、コマースのためのマルチチャネルのマスターデータ管理と統合化コマース処理を実現する。

 キーノートでは、「リアルタイムエンタープライズ」「企業内のソリューション統合」の重要性が何度も説かれていたため、それを実行していくための協業の第一歩というところだろう。

  • SAPのプロダクト&イノベーション担当エグゼクティブボード・メンバーであるVishal Sikka氏

 初めてソルトレイクシティを訪れたというSAPのプロダクト&イノベーション担当エグゼクティブボード・メンバーであるVishal Sikka氏は、「リアルタイムで意思を決定するためには、HANAとAdobe Marketing Cloudとの統合が必要だ。クリエイティブな顧客との関わり方をもっと強くできるし、クリエイティブな顧客体験も同時に提供でき、エンタープライズの革新をリードできる」と述べた。

 今回の協業によって顧客企業が期待できるメリットとして以下を挙げている。

  • チャネル・コマース:hybris Commerce SuiteとAdobe Marketing Cloudとの統合により、ブランドエンゲージメントやマーケティングからオムニチャネルの没入型購買体験まで、マーケターは消費者のショッピング体験をパーソナライズできるようになる。
  • データドリブンなインサイト:SAP HANAによって実現されるSAPR CustomerEngagement IntelligenceソリューションとAdobe Marketing Cloudのマーケティング実行力を組み合わせることで、顧客との取引をペイド、アーンド、オウンドのチャネルにわたり明確にできる。
  • エンゲージメントを高める顧客体験:SAP HANA、hybris Commerce Suite、Adobe Marketing Cloudの統合により、マーケターが顧客との関係を強化し、ウェブ、ソーシャル、コミュニティなどの顧客接点を通じた収益の向上を支援。

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