大元隆志のワークシフト論

営業担当をつける余裕はない--クラウド事業者のさえたやり方(前編) - (page 3)

大元隆志(ITビジネスアナリスト)

2014-04-15 07:30

4年続けた社外活動が本業に良い結果をもたらした

 林さんは、講演活動や、執筆活動といった社外活動にも積極的だ。林さんが勉強会開催の集客に広告費なしで成功したのは、こういった社外活動での人脈の広がりや知名度があったことも大きい。そこで、社外活動についても聞いてみた。

--Cloudnの勉強会開催は林さんのソーシャルグラフの貢献度が大きいと思うのですが、ソーシャルグラフが大きくなる社外活動を始めるきっかけはなんだったのでしょうか、

 始めたのは2005年頃です。当時の上司から「社内ばかり見ていると視野が狭くなる。会社の外を見てきなさい」と指示され、アシストが主催していた「ソリューション研究会」を紹介されたのがきっかけです。

--なるほど、上司からの指示ということは、その社外活動は業務として認められていたということでしょうか。

 そうなります。

--社外のコミュニティと関わることで何か変化はありましたか。

 上司の言葉通りで、社外と関わりを持つことで社内だけを見ていては気付くことのできない、世の中の動きがあるんだということを実感しました。これを契機に社外活動の重要性を感じるようになりました。

 また、同じ時期に他の会社の先輩からも「ブログを書いてみてはどうか」と言われたこともあって、ブログを始めることにしました。2007年6月から毎日更新しています。

--そういった活動が会社にも認められて今の業務につながっていると。

 そうですね。2011年4月にCloudnを検討するタスクフォースが立ち上がり6月から本務となりました。

--ブログを書き始めてから本業とリンクするまで4年ほどかかったということですね。

 社外での活動が認められるまでには時間がかかりました。しかし、社外での活動があったからこその評価をいただいたと思っています。

 後編に続く。

大元隆志
通信事業者のインフラ設計、提案、企画を13年経験。異なるレイヤの経験を活かし、技術者、経営層、 顧客の三つの包括的な視点で経営とITを融合するITビジネスアナリスト。業界動向、競合分析を得意とする。『ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦』など著書多数。

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