データサイエンティスト講座

分析結果を可視化するグラフ--その用途と注意点(前編) - (page 3)

伊藤徹郎(ALBERT)

2014-04-02 07:30

帯グラフ

 帯グラフは円グラフと同様に構成比を表すときに用いますが、特に経年による構成比の変化を表すときに用いられます。


 このように見ると、若年層の構成比が年々上昇し、40代、50代の比率が減少していることがわかるでしょう。また、先ほどの円グラフと同様に、全体の母数がいくつであるかも非常に重要です。比率だけで見ると、あたかも若いユーザーがどんどん増えているような印象を受けますが、ある特定層が減少している場合でも、このような構成比となることもあるからです。

折れ線グラフ

 折れ線グラフは時系列データなど連続的な性質を持つ値を可視化するのによく用いられます。横軸には時間、縦軸にデータ量を取り、線が右上がりならその期間はデータ量が増加し、右下がりならデータが減少していることになります。そのため、データの増減を確認するのに適しています。下記は気温の変化の様子を表した折れ線グラフです。


 このように、時間とデータ量の変化が一目瞭然です。前編では基本的なグラフについて紹介してきました。後編では統計的な考え方も用いたグラフ表現を紹介します。

伊藤徹郎
金融機関で営業からモバイル開発までの幅広く経験。その後、ALBERTにデータ分析者として参画。レコメンデーションのアルゴリズム開発やECサイト、小売りなどのCRM分析、広告分析など、幅広いデータをあつかう。Tokyo.Rなどの社外コミュニティでも活動中。

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