NECは3月27日、仮想サーバとSDN(Software-Defined Networking)対応の仮想ネットワークを一括管理できる、「Windows Server 2012 R2」向け“IaaS運用自動化ソリューション”の発売を開始した。希望小売価格は520万円から。
システム管理ツール「System Center 2012 R2 Virtual Machine Manager」とNECのSDNコントローラ「UNIVERGE PF6800」を連携させるインターフェース(VSEMプロバイダ)を両社で共同で開発した。VSEM(Virtual Switch Extension Manager)プロバイダは、Hyper-V vSwitch Extensionを管理する機能を果たす。
NECでは、Windows Server 2012 R2 Hyper-Vの仮想スイッチを、SDNを構成する、標準化が進むプロトコル「OpenFlow」に対応させる仮想スイッチ拡張ソフトウェア「UNIVERGE PF1000」を配布。VSEMプロバイダを使うことで、System CenterからUNIVERGE PF1000を制御できるようになる。
この組み合わせで仮想サーバに加え、SDN対応の仮想ネットワークも含めた仮想基盤全体を一元管理、運用も自動化する。運用コストの低減やネットワーク構築時間の短縮など、運用管理を効率化できるとメリットを説明している。
System Centerから仮想サーバと仮想ネットワークを一元管理できるようになり、これまでの仮想サーバの生成やVLAN設定などを制御できる。仮想スイッチの初期設定や一括変更、仮想ネットワークの生成や変更、削除を実行できる。運用工数を最大75%削減できるという。
今回の連携で、仮想サーバと仮想ネットワークの両方の払い出しプロセスを自動化できる。利用部門の申込受付から提供までの時間を最大85%削減できるとしている。新規に物理サーバを追加した場合でも、UNIVERGE PF1000の追加と管理がSystem Centerから自動的に展開できる。
すでにUNIVERGE PF6800を導入しているユーザー企業は「PFCライセンス発行Webシステム」からUNIVERGE PF1000とVSEMプロバイダを無償でダウンロードできる。
サーバとネットワークの運用を一元管理するシステム構成例(NEC提供)