シマンテックは3月27日、バックアップアプライアンスの新版「Symantec NetBackup 5230」の販売を開始した。参考価格は14Tバイトモデルがオープン、28Tバイトモデルが約3100万円から、40Tバイトモデルが約5600万円から、76Tバイトモデルが約9500万円から、となっている。5月から出荷する。
新版では、「NetBackup Accelerator」と呼ぶ機能でフルバックアップのデータサイズを縮小し、100倍まで高速化してバックアップ可能。増分バックアップの速度でフルバックアップを作成できるという。スナップショット作成管理を集中化する機能「Replication Director」で複製されたスナップショットイメージからきめ細かいファイルレベルでのリカバリが可能としている。
1台のアプライアンスで最大4800台の仮想マシンを保護。独自の重複排除技術「V-Ray」で仮想マシンを自動的に検出して保護する。ハイパーバイザの「VMware vSphere」も直接バックアップできるという。災害時やシステム障害時に他のサイトでリカバリするためのバックアップイメージ遠隔複製を容易になるという機能「Auto Image Replication(AIR)」も搭載している。
NetBackup 5230は、最新版の統合バックアップソフトウェア「Symantec NetBackup 7.6」を搭載。データセンターでのバックアップインフラの変革に素早く対応できる“統合型”のバックアップアプライアンスと位置付けている。
データセンター事業者や大規模システムの運用管理者にとって、バックアップ環境の構築は手間や時間の面で大きな負担となっており、それらを減らしデータ保護のコストを削減すべく、統合アプライアンスとしてパッケージした。
Symantecが米国を中心とした顧客事例を分析したところ、統合バックアップアプライアンスを導入した場合には、ユーザー企業が自社でバックアップとストレージシステムを組み合わせて導入する場合と比較して、バックアップサーバの購入や調達、導入に費やされる初年度の費用が45%削減され、継続的な運用保守や管理のコストが39%削減されたという。4人チームによる3年間の運用管理に置き換えた場合、4~5カ月分に匹敵するコストが削減されるのと同等としている。