クラウドサービスの価格戦争が続いている。
Amazonが、複数のクラウドサービスの価格を米国時間4月1日より引き下げると発表した1週間後、今度はMicrosoftが自社サービスの値下げを発表した。
3月31日の発表によると、Microsoftはコンピューティングの価格を27〜35%、ストレージを44〜65%引き下げるという。具体的には、メモリ集中型のLinuxインスタンスが最大35%、Windowsインスタンスが最大27%の値下げとなる。また、ブロックBLOBストレージの価格も引き下げられ、LRS(ローカル冗長ストレージ)が最大65%、GRS(Geo冗長ストレージ)が最大44%の値下げになるとMicrosoftは述べている。
これらの価格変更が適用となるのは、2014年5月1日からだ。
2013年4月の時点で、Microsoftはコンピューティング、ストレージ、帯域幅といったすべての「コモディティ」サービスを、価格面で「Amazon Web Services」(AWS)に対抗できるものにすると約束していた。
Microsoftは、値下げを発表したブログ記事の中で、同社の「Windows Azure」(4月3日付で「Microsoft Azure」に改称)サービスとAWSの価格を比較した詳しい表を掲載している。
また、Microsoftはこの日、一部サービスの変更も発表した。具体的な変更点は次のとおりだ。
- 汎用インスタンスに「Basic」という新たなカテゴリが追加となる。4月3日から提供開始予定で、価格は現行の類似インスタンスと比べて最大27%安くなる。
- メモリ集約型インスタンスに新たに「Basic」カテゴリが設けられ、「今後数カ月のうちに」提供開始となる。
- ブロックBLOBストレージに「Zone Redundant Storage」(ZRS)という新たな冗長性レベルが追加され、5月1日から提供開始となる。ZRSでは、データの持続性を維持するため、データのコピーを最大3つ作成して複数の施設に保管するという。また、価格はGRSより37.5%安くなるという。
さらにMicrosoftは、リージョン別価格に移行し、一部ワークロードを柔軟に導入できるユーザーに対応すると発表している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。