ウェアラブルに社運を賭けるな - (page 2)

Adrian Kingsley-Hughes (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2014-04-04 07:30

 では、ウェアラブルの分野でヒットするのは何で、痕跡も残さずに消えるのはどういうものだろうか。当たり前だが、もしそれが分かっていれば、自分が市場に打って出ている。だが、筆者が現在のこの分野について知っていることから、いくつかの結論を導くことはできる。

  • この分野には確実なものはなく、よい製品でも苦戦する可能性が高い。最初の1年から1年半は、死屍累々だろう。
  • あるウェアラブルデバイスとそのアプリが、スマートフォンやタブレットでできることを、小さな画面でできるだけなら、おそらく失敗する。
  • ユーザーは何でもできるウェアラブルデバイスを望むようになる。このため、設計にはそのための余地を作っておく必要がある。また新しい物好きは、新しい製品に興味を引かれる機能を求める。これを提供する必要がある。
  • 医療はリスクが高い分野だが、筆者の意見では最も成功の可能性が高い分野だ。ユーザーが健康のことになると恐ろしく熱心になるという理由だけでも、他の分野よりも有利だ。血圧、血糖値、体重、コレステロールなどは、当然需要の高い値だろう。
  • フィットネス市場も検討に値する分野だが、変化が激しい分野でもある。スタイルや人をあっと言わせるような要素が重要であるため、デバイスの寿命は限られている。
  • ファッション市場は非常に変化が激しい市場だ。ヒットもいくつか出るだろうが、失敗の方がはるかに多いだろう。
  • この市場の競争はあっというまに激しくなり、デバイスの価格は短期間に大きく下がるだろう。大きな利益を上げられる時期は短い。
  • アップグレードサイクルはかなり短くなる可能性が高く、利益を上げられる期間はさらに短くなる。

 「それを作れば、彼らが来る」という考え方が通用するのは、映画「フィールド・オブ・ドリームス」の中だけだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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