5.アプリの背景にあるビジネスプロセスを理解する
IT部門が、そのアプリが使われる事業のワークフローや、アプリがそのワークフローにどう貢献するかを理解しないまま、アプリに取り組んでいることがあまりにも多い。事業についてより深く理解するためには、アプリケーション開発者は時間を割いて、エンドユーザーが各部門でどう仕事をしているかを実際に観察し、(可能であれば)事業の実務とワークフローに参加してみるべきだ。その経験は、IT担当者にビジネスに対するより現実的で、地に足の付いた見方を与えてくれるだろう。そして、そのアプリが果たすべき役割についても、深く理解できるはずだ。
6.ビジネスに関する授業を受ける
最近の大学のカリキュラムはビジネスに関する授業をこれまでより重視しているものの、そうした授業を一度も受けたことのないIT担当者は驚くほど多い。ビジネスに関する授業は、事業がどのように動いているか、テクノロジが業績にどう影響するかを、ITプロフェッショナルが理解する助けになる。
7.財務諸表の読み方を習う
筆者は、ITプロフェッショナルとしてのキャリアの初期に、最高経営責任者(CEO)がすべての従業員に対して、毎月自社の財務諸表について説明してくれる会社に所属したことがある。そのCEOは社員が事業の状況を理解することを望んでいた。その後、ビジネスに関する知識が増えるに従って、財務状況を把握することは非常に重要であることを理解するようになった。財務状況は、企業の血管を流れる血液なのだ。これによって、ビジネスに対する洞察力が高まり、どうすればITがビジネス価値を提供できるかを考えられるようになった。
8.サービス指向で取り組む
エンドユーザーである事業部門に評価されるビジネスアナリストやアプリケーション開発者は、その事業と、そこで働く人たちの価値を理解する人物だ。そういう人材は、エンドユーザーを顧客のように扱い、サービス指向で行動する。
9.フォローする
サービス指向で行動するのであれば、ユーザーのデスクトップやモバイルデバイスにアプリを入れて、それでおしまいというわけにはいかない。アプリを配布した後は、定期的にエンドユーザーの様子を調べ、アプリが役に立っているか、問題がないかを確認すべきだ。また、新しいアプリに関するエンドユーザー向けトレーニングは、アプリケーションの配布作業の一部であると心得ておくこと。
10.劇的に問題を解決する方法を探す
現在では、早めにアプリを配布してテストしたり、アプリのプロトタイプで試験的に利用してみることで、問題があればすぐに排除したり、エンドユーザーに対して解決の見込みを示したりといったことが行われている。最近では、ただでさえ仕事は難しい。事業部門が長年解決できなかった問題を緩和できる、本当に価値のあるソリューションを提供できれば、アプリケーション開発者は、エンドユーザーの目にはヒーローに映る。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。