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Sell in May and go away--5月に売り逃げは正しいか

ZDNet Japan Staff

2014-04-09 11:21

 4月8日のNYダウは10.27ドル高の16256.14ドルと小反発したが、上値は重いままだ。4日に発表された3月の雇用統計が良好で米景気回復期待が高まったにもかかわらず、NYダウは大きく下がり、そこから調整が続いている。米国株が下がったので、いつも通り円高が進み、日本株はNYダウ以上に下がった。

 なぜNYダウは売られたか。米国で話題になっているのは、米国の相場格言「Sell in May and go away」だ。過去4年続けて、NYダウは5月に売られてきた。今年も5月に株が下がりそうだから、そろそろ株を売った方がいい、という思惑が働く。日本にも、「節分天井、彼岸底」など季節ごとのいろいろな格言があるが、当たる時もあれば外れる時もある。米国の「Sell in May」はそんなによく当たるのだろうか。以下は楽天証券のチーフストラテジスト窪田真之氏の分析だ。

NYダウが下がった理由

 大雪の影響で停滞していた米国の景気がいよいよ復活!という矢先にNYダウが下がった背景は、いろいろ考えられる。

米国の景気復調は折り込み済み

 NYダウは1~3月にほとんど下がっていない。1月に米景気変調を嫌気して急落したが、大雪の影響による一時的停滞という理解が広がり2~3月にはリバウンドした。3月の雇用統計で実際に景気復調を確認したので、いったん利益確定売りが出たと考えられる。Buy the rumor sell the fact(噂で買って、事実で売る:米国の相場格言)というわけだ。

これから始まる米国の決算発表(1-3月期業績)はあまり良くないという不安

 大雪の影響で経済が停滞したので、1~3月期の業績はあまり良くないと思われる。4月から景気が良くなっていれば、気にしなくてもいいはずだが、「Sell in May」もあり、いったん利益確定したいという心理が広がったかもしれない。

米国の「Sell in May」はそんなによく当たるのか

 百聞は一見にしかず。まず、過去4年のNYダウの動きをチェックしてみよう(グラフA・B)。


(グラフA)NYダウ2013年と2012年の動き(赤い線に挟まれているのが5月)

(グラフB)NYダウ2011年と2010年の動き

 なるほど、過去4年は5月にNYダウが下がっていることがわかる。ただし、それは過去4年、1~3月に好調だった米国経済が4月から失速したことが多かったことも関係している。もし今年も、4~5月から米国景気が悪化するならば、同じことが起こるだろう。

 ところが、今年は、景気のリズムがやや異なる。2013年10~12月に絶好調に見えた米国景気が今年1月から失速した。それで今年は「Sell in January(1月に売れ)」になってしまったわけだ。4~6月は米国の景気復調が鮮明になるだろうというのが窪田氏の見解だ。

 もし、NYダウが5月に下がるとしたら、別の理由になるだろう。おそらく「米国の景気が強すぎて金融引き締めが早まる懸念が広がりNYダウが下がる」ことになるだろう。そうならないように「ほどほどに米国の景気が強い」ことが、相場にとってはベストシナリオだ。そのため、今後のNYダウの動きに注目だ。


(チャートC)2014年のNYダウの動き

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