米Talendの日本法人は4月16日、Talendと米Basho Technologiesが協業、日本市場においてもTalend日本法人とBashoジャパンとの協業を開始すると発表した。
Talendはビッグデータに関連するデータ統合からアプリケーション統合、業務システム統合まで幅広い製品やサービスを提供している。Bashoは分散システムの開発を手掛け、NoSQLデータベース「Riak」とクラウドベースのストレージソフトウェア「Riak CS」を提供する。両社の協業により、企業は従来のリレーショナルデータベース(RDB)から、スケーラビリティやトランザクションあたりのコストパフォーマンスを向上できるという「NoSQL」データベースに移行できるとしており、その支援をする。
企業がデータベースに蓄積するデータは構造化、非構造化データ、アーカイブデータ、ビデオ、オーディオファイル、各種のログ、ツイートなどのソーシャルメディア情報など多様化すると同時に膨大になっており、こうしたビッグデータの処理や管理手法が求められるようになってきたと背景を説明する。
その中で、データストアにおいては、高速処理が可能なNoSQLへの注目が高まっているという。BashoのRiakは分散KVS(Key-Value Store)で、複数のサーバにデータを分散することにより高い可用性を実現するように設計されている。マスターレス構成のため単一障害点(SPOF)を持たず、データやアクセスの増大に対してはサーバを追加することで対応するスケールアウト型の拡張性を備えている。
Talendの統合製品には、他の統合ツールと比較して多くの種類をサポートするために500以上のアダプタを用意。多様なアプリケーション、データベース管理システム、ファイルシステムなどを統合できる。各種のビッグデータ対応に関しては「Talend Enterprise Big Data」などがあり、Hadoopや、RiakをはじめとするNoSQLなどに対応している。
RDBからNoSQLデータベースのRiakへのデータ移行に際しては、個別のAPI開発をはじめとする移行にまつわる負荷やリスクが伴う。こうした課題に対し、今回のTalendとBashoの協業により、Talendの統合ツールを使うことで容易に実施できるとのこと。
また、RiakはセンサーデータやRFIDネットワークのデータストア、ソーシャルデータのデータストアなどにも最適で、TalendによりRFIDやSNSからデータを収集、クレンジングしてRiakにストアし、Talendを介してビジネスインテリジェンス(BI)ツールで分析するなど、ビッグデータを活用するための一連の仕組みが容易に構築できるようになるとしている。