
S/360の設計の多くは、当時存在していたコンピュータの100倍の速度で動作する製品を生み出そうとするIBMの1956年のプロジェクトに端を発している。
IBMは、当時の新発明であるトランジスタを使用した「IBM 7030」というコンピュータをロスアラモス国立研究所向けに開発した。
このマシンはパフォーマンス目標の達成にこそ至らなかったものの、現在のプロセッサ設計の中核でいまだ息づいている、アーキテクチャ上のさまざまな特徴の土台となった。このマシンは複数の命令を同時に読み取って解釈し、計算結果を予測し、最適な予測結果に従ってコードの投機的実行を行い、内部リソースの有効利用を推し進めるために未実行命令の先読みをすることもできた。
写真は「System/360 model 40」を操作する女性。
提供:IBM