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自動車の電装化進展、メリットを受ける株は?

ZDNet Japan Staff

2014-04-24 13:32

 楽天証券経済研究所のチーフ・ストラテジスト、窪田真之氏が次のような分析をしている。

 「なぜ、うちが電気自動車関連の本命だと皆が言わないのかわからない」5年前、日本電産(6594)の永守社長が言っていたことの意味が今、よくわかった。

 2009年当時、電気自動車関連の本命として注目されていたのは、ジーエス・ユアサコーポレーション(6674)など蓄電池メーカーだった。ジーエス・ユアサ株は、まだ赤字だったリチウムイオン電池事業の将来への期待から株価が急騰した。ところが、自動車用リチウムイオン電池は技術開発のハードルが高く、いつまでたっても利益が出なかった。ジーエス・ユアサ株はその後、暴落した。

日本電産の車載モーターが本格成長期に

 日本電産は、車載(自動車用)モーターの売り上げと利益が急拡大する段階に入った。

 車載事業は、2014年3月期に売上が1152億円まで拡大したが、会社の戦略目標では、2年後(2016年3月期)に3,000億円を目指すとのこと。同社の戦略目標では、3000億円のうち、800億円をM&A(企業買収)によって獲得する。買収が実行できない場合は、売上目標は2200億円に下がるが、それでも2014年3月期の売上からみて2倍弱の急成長だ。

 電気自動車は期待された程には普及しなかったが、ハイブリッド車(ガソリンと電気の両方を使って走る自動車)やプラグインハイブリッド車(家庭のコンセントからも充電できるハイブリッド車)が順調に拡大している。さらに、安全運転支援システムの普及など、自動車に精密モーターや電子部品がたくさん使われるようになったことも追い風だ。

 車載モーターは、高温や振動に耐えることが必要で開発に困難がともなうが、日本電産はそれをクリアし、2016年3月期には車載でも営業利益率10%以上を出すこと視野に入れている。確かに、自動車電装化の本命は、日本電産だったといえるだろう。

 もちろん、電装品で高い技術を持つデンソー(6902)なども、自動車電装化の追い風を受ける。車載の蓄電池メーカーも、これまでは売り上げも利益も伸びなかったが、今後、成長期を迎える期待は残る。


自動車の電装化でメリットを受ける参考銘柄

日本電産が発表した今期業績予想はアナリスト予想平均に届かず

 22日に日本電産は2014年3月期の決算を発表した。3期ぶりに最高益を更新し、好調な決算だった。ただし、続く2015年3月期について、会社が発表した予想は市場予想を下回った。これを受けて23日の日本電産株は前日比50円安い5850円で寄り付いた。ただし、この日の午前中に開催された決算説明会で、永守社長が将来の成長に強い自信を示したことが好感され、大引けは70円高の5970円となった。


日本電産の業績、実績と今来期の予想

 日本電産にとっての成長分野は、車載だけではない。近年は、家電・産業用にも精密モーターが使われるようになっている。例えば、2013年夏は、猛暑と電力不足の中で扇風機でも日本電産のDCモーターを使った製品がヒットして話題になった。日本電産のDCモーターを使っていると、価格は高くなるが、省電力に効果があり、音が静かになる。

 窪田氏は、10年以上前から永守社長の話を聞き続けているとのことで、永守社長は、常に5~10年先を見据えて話をしており、永守社長の話はとてもわかりやすく説得力があるとのことだ。基本的な成長戦略は以下の通りでそれは長い間変わっていない。

  1. 日本電産は小型精密モーターで世界トップの技術力を持つ。
  2. 精密モーターが必要とされる分野は、超小型ハイテク品から、中型・大型の産業機械に広がっていく。
  3. 精密モーターの需要が大型分野に広がるにしたがって、日本電産のモーターシェアが拡大する。
  4. 新分野へビジネスを広げる際、既存の会社を買収することで、市場参入をスピードアップする。

 今は、車載、家電用、産業用のモーター分野で、同時に日本電産がシェアを拡大できるタイミングに入っていると考えられる。

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