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TPP交渉が日本株に与える影響 - (page 3)

ZDNet Japan Staff

2014-04-30 12:34

日本の上場企業には、海外で農業経営を成功させた実績がある

 窪田氏によれば、TPPへの参加を決めると同時に、株式会社の農業参入を解禁すれば、長期的に日本の農業は強くなり、将来、農業が輸出産業として成長することも可能だろうとのことだ。 そう考えられるのには2つの根拠がある。

国内に、株式会社の農業参入の成功事例があること

 国内に、株式会社の農業参入を成功させた実例がある。雪国まいたけ(1378)、ホクト(1379)がそうだ。両社は、工場できのこを生産するという形で、事実上の株式会社の農業参入を実現している。両社の参入で、高価で庶民の口に入りにくかった舞茸の低価格大量生産が実現し、舞茸は幅広く庶民が口にできる食材となった。ブナシメジ・エリンギも手軽に入手できる食材となった。株式会社が土地を大規模に購入して農業に参入することは禁止されているが、土地を使わない方法で参入することは禁止されていなかった。雪国まいたけ(1378)、ホクト(1379)は、工場で農産物を生産するので、規制にふれずに農業参入を実現した。

日本企業は、規制のない海外で農業経営を経験していること

 日本企業は、海外で農業経営に成功している。海外で日本の消費者の基準にあう高品質の農産物を生産し、それを日本へ持ち込むことに成功している。中国から日本への農産物の大量輸出は、裏で日本の株式会社が主導している場合がほとんどだ。

 中国からの農産物輸入はそのほとんどが、日本の商社などが間に入って、日本人の好みにあった農産物の生産指導をしているものだ。日本の株式会社が経営指導する中国製のアパレルが日本に大量流入しているのと、同じ構造だ。国内で株式会社の農業参入が可能になれば、日本の上場企業は、国内の農業を使ってさまざまな輸出ビジネスを立ち上げるだろう。

<参考>TPPとは

 太平洋を取り囲む国々の間で、モノやサービス、投資などが自由に行き来できるようにルール作りを進めるための国際条約のこと。現在、シンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイ、米国、豪州、ペルー、ベトナム、マレーシア、メキシコ、カナダの11か国がTPP交渉に参加している。日本は、現在交渉に参加している全11か国の了承が得られ次第、TPP交渉に参加する12カ国目となる予定だ。


<TPP参加が実現した場合にメリットを受ける参考銘柄>

 米国への輸出が大きい企業がもっとも恩恵を受ける。中国やインドは現時点でTPP交渉に参加していないので、中国への輸出では関税負担の軽減はない。自動車が受ける恩恵が大きいが、中でも関税率の高いトラック輸出で、よりメリットが大きくなる見込みだ。

 輸入企業では、米国からの輸入食材をたくさん使う牛丼チェーンなど外食チェーンや小売業には恩恵が大きくなる。 一方、TPP発動後に欧米の食品大手が日本に輸出攻勢をかけてくる可能性もあるので、明治HLDG(2269)や雪印メグミルク(2270)など乳業大手にはマイナスの影響が及ぶ可能性もある。

 過去記事は、キーワード「日本株展望」から読めます。

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