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記事まとめ「テレワーク常態化で見えたこと」

富士通のSI事業は10%増--公共などが好調

怒賀新也 (編集部)

2014-04-30 16:55

 富士通が4月30日に発表した平成26年度3月期(4月1日~3月31日)の通期の連結業績は、売上高が対前年比8.7%増の4兆7624億4500万円だった。営業利益は61%増の1425億6700万円、経常利益は1406億7000万円となり、前年と比べて大幅に改善した。1株当たり当期純利益は、前年がマイナス38.62円だったのに対して、プラス23.49円となった。

 増加額で見ると、1月に824億円増を予定していた売上高は、大幅に増えて3807億円増。同25億円増を予想していた営業利益は542億円増、6億円増を予想していた経常利益は42億9000万円増だった。

代表取締役社長の山本正已氏
代表取締役社長の山本正已氏

公共、金融向けが好調

 セグメント別では、システムインテグレーションなどの「テクノロジーソリューション」部門の売上高は、前年比3006億円(10.2%)増の3兆2430億円だった。1月の予想よりも530億円多かった。営業利益は前年比351億円増の2091億円。1月の予想よりは8億円少なかった。国内の増収率が6.1%、海外が18.2%だったが、海外は為替変動を考慮すると前年並みだったとしている。

 テクノロジーソリューション部門のうち、システムインテグレーションやインフラサービスなどで構成する「サービス」は、前年比10.1%増の2兆6272億円だった。

 サービスのうち、システムインテグレーションは前年比10%増の9204億円で、公共や金融向けに顧客の投資が拡大したことが要因という。インフラサービスは10.1%増の1兆7067億円だった。インフラサービスはアウトソーシングが堅調に推移したものの、Internet Service Provider(ISP)事業で回線料金込みのパック商品から単体商品にシフトしている影響や採算性重視による会員獲得数の減少による影響があったとしている。

 サービスの営業利益は、前年比265億円増の1511億円となった。

UNIXサーバが伸び悩み

 テクノロジーソリューション部門のもう1つの柱で、サーバ販売などを含む「システムプラットフォーム」の売上高は前年比10.9%増の6157億円だった。国内は8%増、海外が19.9%増だったが、海外は為替の影響を考慮すると平年並みとしている。

 ネットワークプロダクトは、通信トラフィックの増加に伴う3G通信機器の需要は一巡したが、LTEサービスエリアの拡大と高速化に向けた通信キャリアの投資によって、全体として増収になった。

 サーバ関連は、サービスと同様に公共向けの大型システムの商談が寄与する形で増収となった。北米向け光伝送システムは通信キャリアの投資回復によって増収になったが、UNIXサーバの新製品の販売が足を引っ張ったと説明している。

 システムプラットフォームの営業利益は、前年比86億円増の579億円だった。

2014年度の予想は

 テクノロジ、ユビキタス、デバイスの3つの大きな分類のうち、最も比率の高いテクノロジーソリューションの2014年度の売上高予想は、2013年度比1.4%増の3兆2900億円とした。このうち、サービスが同1.2%増の2兆6600億円。システムプラットフォームは2.3%増の6300億円と小幅な変動を予想している。いずれも、将来の成長を見据えた先行投資を優先させるとしている。

 ユビキタスは、PCの出荷台数を2013年度の590万台から510万台に、携帯電話の出荷台数を同370万台から310万台に減少すると見込んでおり、全体として6.7%減の1兆500億円を見込んでいる。

 デバイスは、1.6%増の6100億円を予想。電子部品が14.2%増加するとする一方、LSIが9.8%減少するとしている。

 代表取締役社長の山本正已氏は「2013年度は構造改革の年とする一方、2014年度はIoT時代を見据え、SDN、アナリティクスなどを強化し、垂直統合モデルを進める」と話した。

 「UNIXサーバの落ち込みについて、富士通として5年間、IAサーバをメインにするということでグローバルに仕掛けてきており、それなりの成果が出始めている。さらに、UNIXも、技術があるので簡単にはやめられないと思っており、もう少し踏ん張りたい」と山本氏は話した。

 なお、一部の報道で、ニフティを売却するとの話が挙がったことについて、「ISPが今後も儲かるかどうかは分からない。PCにかかわる新たなビジネスモデルを考える必要がある。ただ、ニフティはISPだけでなく、クラウドを含めてさまざまな事業を展開している」とコメントするにとどめ、具体的な言及は避けた。

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