ポッカサッポロフード&ビバレッジ(ポッカサッポロ)は、IPアドレス管理にアプライアンスを導入、管理工数の削減と高可用性を実現したという。Infobloxが5月8日に発表した。
2013年1月にポッカコーポレーションとサッポロ飲料が合併して設立された食品飲料メーカーのポッカサッポロは、これまでWindowws Serverの標準機能やドメインコントローラーでDHCPを運用していた。だが、Windows Serverを中心とした運用では、他のOSプラットフォームへのIPアドレスの払い出しで問題が発生する場合があったという。社内での管理はセキュリティや災害復旧(DR)対策でも懸念があり、技術的な知識のある従業員でしか運用管理ができない点でも人員不足や引き継ぎへの不安があった。
こうした課題解決のために導入されたのが、“DDI(DNS/DHCP/IP Address Management:IPAM)”アプライアンス。DHCP管理をアプライアンスに統一することで、あらゆる端末に確実にIPアドレスを払い出しできるようになり、GUIで誰でも簡単にIPアドレスを管理できるようになったという。
災害対策のために名古屋本社と関東地区2カ所の計3拠点でDDIアプライアンスを導入し、約1500のIPアドレスを管理している。これら3拠点は「Infoblox Gridアーキテクチャ」で構成されており、マスターにパッチなどメンテナンスを適用すれば、各拠点でリモートで自動的にアップデートされる。ネットワーク管理者が不在の拠点もあることから、管理工数の削減に成功したとしている。
IPアドレスを割り当て、分類、整理、追跡するIPAM機能を利用して、拠点でのIPアドレスの利用状況を可視化している。IPアドレスの重複などの利用状況に加えて、ネットワーク上の無許可デバイスを容易に把握できることからネットワークセキュリティにも活用しているという。ポッカサッポロでは今後、DHCPだけではなくDNSでも、現在利用しているDDIアプライアンスで運用することを検討する。
ポッカサッポロでのInfoblox Gridアーキテクチャ構成イメージ(Infoblox提供)