#7:モノのインターネット(IoT)
BYODと同様に、モノのインターネット(IoT)に関する懸念も少なからずある。センサや医療機器、電化製品といったさまざまな機器を会社のネットワークに接続するというコンセプトは、あらゆる組織のIT管理者の背筋を凍らせている。「こういった機器上ではどのようなOSが稼働しているのだろうか?『Windows XP』が組み込まれているのだろうか?そうであれば、もはやパッチは提供されないはずだ!」
しかし、インターネットに接続したスマート機器を用意し、比較可能な統計情報を取得することで、ユーザーはより効率的に作業できるようになる。筆者は最近、業務用空調機器の修理業を営んでいる友人と話をした。彼が言うには、昔はレンチやドライバーを工具として使用していたが、今では「iPad」がそれらに取って代わったとの話であった。これはIoTのもたらす将来像と言える。こういった空調機器は内部のさまざまな動作状況を診断、監視するためのコンピュータを内蔵しており、会社のLANに接続され、その情報を伝えるようになっているのだ。
#8:IPv6
IPv6の時代がやってくるというのは誰もが知っているはずだ。IPv4のアドレスはほとんど使い切られており、その状況が何年も続いている。とは言うものの、最近のほとんどのOSはIPv6をデフォルトで有効化しており、通信時にも優先的に使用している。「Windows 2008」や「Windows Vista」以降のOSでもそうなっている。あるセッションの主催者は、目の前にいるすべての聴衆がIPv6を利用しているにもかかわらず、その事実を知っている人間はほとんどいない点を指摘していた。この指摘は的を射ている。IPv6を詳細に調査したことがないという人は、すぐにでも調査すべきだ。調べておかないと、会社のネットワークが1歩遅れたものとなる可能性もある。
#9:ビッグデータ
もう1つのIT流行語であるビッグデータは、予測モデリングといった目的で用いられる、集約された巨大なデータセットというコンセプトである。ビッグデータはIT部門にとって重荷になる可能性もある。Data.govといった外部のビッグデータは、使用の際にインターネット接続を占有する一方、CRMソフトウェアや電子医療記録(EMR)といった社内のビッグデータはサーバ容量を占有する。そして、いずれも社内の計算処理能力を占有することになる。いくつかのセッションでは、これらが社内の環境にどのような影響を及ぼすのかについて着目していた。
#10:最高情報責任者(CIO)とIT管理者
ITカンファレンスでは、必ずと言ってよいほど、最高情報責任者(CIO)とITマネージャーにまつわるセッションがある。IT部門のスタッフと上級マネジメントの板挟みになる人たちはさまざまな支援を必要としているのだ。例えば、ワークショップ期間中における2日間講習では、ポリシーと手続きの明文化や、期待の管理、コミットメントの作成といった面での支援が行われていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。