CA、統合バックアップソフト新製品「arcserve UDP」--仮想化統合基盤まで対応

齋藤公二 (インサイト) 2014年05月14日 11時17分

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 日本CAは5月13日、統合バックアップ/リカバリソフトウェアの新製品「CA arcserve Unified Data Protection(UDP)」を発表した。イメージバックアップ製品の「CA ARCserve D2D」の後継製品で、バックアップ製品「CA ARCserve Backup」とレプリケーション製品「CA ARCserve Replication/High Availability (RHA)」の機能を統合した。

 単一の製品で、サーバ単体からプライベートクラウド環境のバックアップ、災害対策までのバックアップとリカバリに対応する。税別価格は、サーバベースのライセンスの場合で1サーバあたり8万円から。6月9日から出荷する。今回の新製品投入にあわせ、ブランド名も「ARCserve」から「arcserve」に変更し、ロゴも刷新した。

江黒研太郎氏
日本CA データマネジメント事業部長 江黒研太郎氏

 日本CAのデータマネジメント事業部長 江黒研太郎氏は、arcserve UDPについて「ターゲットにしている市場は3つある。D2Dの導入を検討している顧客、仮想化統合基盤(プライベートクラウド)の導入を検討している顧客、遠隔バックアップを検討している顧客だ。それぞれのターゲットに適した機能追加、機能強化を図った」と説明した。

 江黒氏はまた、これら機能の多くは日本市場からの要望をベースに改善が施されたものだと指摘。その理由として、国内のarcserve製品に関する報告は、米CA Technologiesのデータマネジメント担当ジェネラルマネージャであるMike Crest氏に直接行う体制でスムーズな情報共有ができているためだと説明した。

 「D2Dは2013年から想定以上の成長を遂げた。事例としては、仮想化統合基盤に採用していただいた佐倉市役所、遠隔バックアップに利用していただいた霧島酒造などがある。安くて簡単なイメージバックアップという特徴はそのままに、新機能でこの市場を邁進していく」(江黒氏)

森正臣氏
日本CA データマネジメント事業部 営業統括部 プロダクトソリューション部 シニア・コンサルタント 森正臣氏

 プロダクトソリューション部 シニア・コンサルタントの森正臣氏は、江黒氏が述べた3つのターゲットを「簡単」「仮想」「災対」というキーワードで表現し、それぞれの機能の詳細を解説した。

 1つめの「簡単」については、D2Dから継承した基本機能として、ファイルに変更があった場合にディスク上の変更ブロックだけをバックアップする「ブロックレベルのバックアップ」、初回のフルバック以降、増分バックアップを繰り返す「継続的な増分バックアップ」、異なる機種や環境にリカバリする「ベアメタル復旧」、エクスプローラを使った「ファイルリストア」がある。

 新たに追加された機能としては、詳細なスケジュール設定ができるようになったこと、バックアップ先にiSCSI接続のストレージを選択できるようになったこと、ウェブサービスAPIで運用監視製品やクラウドサービスとの連携が可能になったこと、ブラウザベースの管理コンソールを採用し、LinuxとWindowsを単一画面で管理できるようなったことなどを挙げた。

 詳細なスケジュール設定では、これまで1日1回の増分バックアップだけだったものをバックアップする曜日を選択できるようにした。たとえば、サーバに更新がない土日はバックアップしないといった設定ができる。日次や週次、月次でのバックアップ設定が可能になった。これまでは、たとえば3カ月分のバックアップは1日1回で90世代になっていたが、週末、月末などに設定することで世代数を減らし、リストア時にどの世代を戻すかなど対象を探しやすくした。

 2つめの「仮想」では、新たに、仮想マシンにエージェントを入れずに仮想化基盤の機能を使ってバックアップする「エージェントレスバックアップ」について、vSphereだけでなく、Hyper-Vでもできるようにした。イメージバックアップのテープ保管を標準で利用できるようにした。

 ニーズや反響が多かった機能としては、バックアップの「プラン」を作成し、ユーザー部門にメニューとして提示できる「プランによるメニュー化」がある。たとえば、バックアップだけを行う“梅プラン”、バックアップに加え遠隔地に転送する“竹プラン”、遠隔地にバックアップしたイメージを仮想環境としていつでも稼働できるようにする「仮想スタンバイ機能」を加えた“松プラン”などを事前に作成しておく。

 ユーザー部門に対しては、システムの重要度にあわせて、これらプランを提示する。管理者は、そこでユーザー部門が選択したプランを各システムに割り当てるだけでバックアッププランが完了するという仕組みだ。

 仮想環境についての機能強化は、このほか、アプリケーションのバックアップ、UNIXサーバのバックアップ、テープライブラリのサポートなどがある。これらは、arcserve Backupなどで提供されていた機能だが、製品統合で上位のライセンスで利用できるようになった。

 3つめの「災害対策」については、新たにバックアップデータの重複排除に対応したほか、バックアップデータ転送の標準機能での提供、障害時にバックアップの仮想マシンを代替起動する「仮想スタンバイサーバ」の自動作成、マルチテナントストレージ機能がある。マルチテナントストレージ機能は、2次バックアップ先を共有する際に、アカウントごとに認証することでセキュリティを確保するという。

 災害対策ではこのほか、ファイル単位のレプリケーション、Hpyer-V仮想マシンの災害対策、アプリケーションの可用性向上など、上位ライセンスでarcserve RHAの機能が利用できるようになった。

 ライセンスは、Workstation、Standard、Advanced、Premium、Premium Plusの5種類。いずれのライセンスでも対象はバックアップ元だけであり、バックアップ先が拡張した場合でも追加ライセンスの購入は必要ない。

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