決済システムのサーバ、無停止でデータセンター移設--データ統合ソフト活用

NO BUDGET

2014-05-16 11:13

 IBJL東芝リースは、同社の決済システム「T-CON PAYMENT」を支えるサーバをほぼ無停止で新データセンターに移設したという。システム切り替えに携わったTISと日本オラクルが5月15日に発表した。

 T-CON PAYMENTはさまざまな決済手段を提供するクラウド型ペイメントゲートウェイ。IBJL東芝リースがこれまでに得た業務ノウハウとITを融合させて提供している。

 法人向けか個人向けかを問わず、商品やサービスで顧客に適した決済環境を提供する。複数の決済手段の加盟店契約を1つにまとめ、決済代金の支払いも1本化できるというメリットもあり、数多くのネットショップや企業間決済への導入実績があるとしている。

 T-CON PAYMENTは、提供基盤の将来的な拡張に備えて、より堅牢で安定性の高い稼働環境を目指して、2013年末から2014年初に新データセンターへの環境移設を実行した。T-CON PAYMENTでの決済は、24時間365日リアルタイムで稼働しているため、今回の移設ではダウンタイムを極小化する必要があったという。

 移設プロジェクトには、負荷をかけず高速にデータを転送できる、リアルタイムで連携、複製、同期するデータ統合製品「Oracle GoldenGate」を日本オラクルが提供。TISは、日本オラクルのコンサルタントと密に連携しながら、データセンター間のデータ同期検証、切替手順作成やデータ初期移行を含むシステム切替を実施した。

 TISは、GoldenGateを活用して本番環境から物理移設を実施している際に稼働するシステム群であるブリッジ環境へのデータ同期とシステム切替を完了させ、その間に本番環境機器を新データセンターに移設した。機器移設完了後にデータを逆同期し、ブリッジ環境から新データセンターへ移設した本番環境にGoldenGateを活用してシステムを復元するといった、データ同期と物理移設を同時に実行した。

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