他部門を巻き込むのがこれからのCMO
ここまで見てくると、各種情報からマーケティング戦略を構築する、そして新しい顧客接点を構築するという課題は、CMOだけの専任事項ではないことが明らかになってくる。CMOが旗振り役となり、各CxOがチームとして連携してこうした課題に取り組み必要があるのだ。
「CMOは、ビッグデータへの対応不足、ソーシャルメディアの活用度の低さなど、これからのマーケティング戦略において避けては通れない問題に率先して取り組み、他の部門を巻き込んでいく必要があるでしょう。顧客接点の構築ということでは、高い理想を掲げ、社内のリーダーシップを発揮していくという役割も重要です」(池田氏)

CIOの新たな、重要な役割
そして、CIOも新しい重要な役割が今回の調査で見えてきた。それは、各CxOが共通した課題として掲げている「オープンな組織作り、外部とのコラボレーションの充実」という課題に対して、情報システムによる支援が鍵をにぎるからだ。
これは、新しい顧客接点の構築についても言える。実際、今回の調査で多くのCIOが「顧客との関係性管理や顧客体験の設計」への関与が増えていくだろうとしており、特にCIOとCMOにおいては、その業務領域の共有が意識されている。
「今後、CIOにとって2つのテーマが重要になってくると思います。1つは“構造化、非構造化データ双方から深い洞察を得るためのアナリティクスの活用”、そして2つ目は“顧客を理解し、顧客と深くつながるためのフロントオフィスへの最先端テクノロジの導入”です。これを両輪として各CxOとの連携、コラボレーションを進めていく必要があります」(池田氏)
