IBMとSAPは米国時間5月29日、運輸業界向けのビジネスアプリケーションおよびコンサルティングサービスで協力していく計画を発表した。
今回の提携の目的は、SAPのソフトウェアとIBMの導入および設定サービスを組み合わせることにある。つまり、SAPは同社のイベント、運輸、顧客関係管理(CRM)に関連するアプリケーションを、統合化された単一プラットフォーム上で1つにまとめあげたうえで、IBMの分析テンプレートというベストプラクティスで仕上げることになる。このアイデアは、投資に見合う低コストと迅速さを実現しつつ、企業のニーズに合わせてプラットフォームをカスタマイズすることになる。
SAPとIBMによると、両社はビジネスの展開や販売、販売サポート、マーケティング、コンサルティングの面で緊密に連携していく計画だという。IT業界の大手であるSAPとIBMはあらかじめ用意しておいたコメントのなかで、両社のプラットフォーム構築能力を集約し、発揮するうえでの主要な領域が運輸業界であると述べた。
SAPで旅行業界および運輸業界に関するビジネスを担当するバイスプレジデントであるTill Dengel氏は「運輸が国際化している現在、運輸に関連する情報は人や物の輸送自体と同じくらい重要になっている。このため、多くの運輸会社では旧来のIT環境がアップデートされ、大規模な変革プロジェクトが開始されている」と述べた。
また、IBMのグローバルビジネスサービス部門でグローバルな旅行業界および運輸業界を担当する責任者であるRaimon Christiani氏は「今日における多くの業界と同様に、運輸業界の各社は自社の顧客を単一市場の顧客として扱う必要性に応えるための取り組みを進めているところだ。企業が顧客に対して生み出すエクスペリエンス自体が、他社と競合する能力における事実上の要素となってきている」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。