Linuxディストリビューション人気ランキング--最近の傾向はいかに - (page 2)

Steven J. Vaughan-Nichols (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 川村インターナショナル

2014-06-06 07:30

 この分野でChitika広告ネットワークなどが実施した調査によれば、ウェブトラフィックのうちChrome OSの比率は現在0.2%にすぎないが、それ以外のLinuxディストリビューションを総計した比率は1.9%に達する。あわせて考えると、Chrome OS自体のユーザーは数百万であり、まだ1000万には達していないだろう。それ以降の統計は細分化しすぎていて、「クラシック」Linuxのエンドユーザー向けOSは十分に追跡されていないのが現状だ。

 こと細かにLinuxの全ディストリビューションを追跡しているサイト、DistroWatchは公然と次のように述べている。

 「DistroWatchのページヒットランキングの統計は、Linuxディストリビューションや他のフリーOSの人気度を、同サイトへの訪問者数から簡便に測定するものだ。利用状況とも品質とも相関性はなく、ディストリビューションの市場シェアを評価する目的に利用すべきではない。あくまでも、DistroWatch.comのディストリビューションページに対して毎日何回のアクセスがあったかを表しているにすぎない」

 とはいえ、Linuxデスクトップの人気度について一貫して測定が続けられているデータとして、このサイトのものしか入手できないことも事実である。全面的に信用するわけではないとしても、DistroWatchによる上位3つのLinuxデスクトップは、過去1年だけではなく過去6カ月、3カ月、1カ月についても、「Mint」「Ubuntu」「Debian」ということになる。

 そう、この3つのLinux OSが常に上位3位を占めているのである。それを踏まえれば、これらが最も人気のあるクラシックデスクトップディストリビューションだと言っても過言ではないだろう。かくいう私も、デスクトップではMintを愛用している。

 このほか、常に上位に並んでいるLinuxディストリビューションは「Mageia」「Fedora」「openSUSE」「Arch」だ。何か良いデスクトップを探しているのなら、これらを検討してみるといいだろう。

 総じて言うと、Androidがエンドユーザー向けLinuxの世界を圧倒していることは明らかだ。いや、まだデスクトップはそうではないと思われるかもしれないが、(AMDとIntelがどちらも狙っているとおり)Androidがエンドユーザー向けの全OSで首位に立つ日は遠くないだろう。

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この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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