タッチファースト版「Office」、「Windows 8」より「Android」向けに先にリリースか

Mary Jo Foley (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2014-06-04 11:03

 Microsoftの最高経営責任者(CEO)であるSatya Nadella氏は先頃、Microsoftが同社の中核的な「Office」アプリ群を「Windows」より先に「iPad」に向けてリリースした理由について尋ねられ、その理由は単純で、市場シェアの問題だと答えた。

 匿名を希望した複数の情報筋から入手した情報によると、Microsoftのタッチファースト版Officeも「Windows 8」より先に「Android」市場に投入されそうなのだが、これは意外なことではないはずだ(ただし、筆者はそれを意外に感じたことを認めなければならない)。タッチファースト版の「Word」「Excel」「PowerPoint」をバンドルしたMetroスタイルのWindows向け製品は、最近うわさになった2014年秋ではなく2015年春にリリースされる可能性が高くなっているようだ、と先述の情報筋は付け加えた。

 もちろん、Microsoftはこれらの主張について何もコメントしていない。同社の判断について筆者は以下の通り推測している。

 現在のところ、Officeは依然としてMicrosoftのドル箱製品の1つだ。Officeの勢いを維持するために、Microsoftは単にWindows版Office(規模は小さいが「Mac」版も)に新機能を追加し続けるだけでなく、それ以外のことも行う必要がある。同社はユーザーのいる場所へ行く必要がある。そして、モバイル分野では、大半のユーザーは「iOS」かAndroidを使用している。

 前年のBuild 2013で、Microsoftは将来的にリリース予定のタッチファースト版PowerPointのアルファ版を披露した。関係者は当時、Microsoftの計画は一貫してそれらのタッチファーストアプリ(筆者は「Gemini」と呼んでいるが、同社内には「WinRT」アプリと呼ぶ社員もいる)を2014年にリリースする、と主張していた。筆者はほんの数カ月前、これらの「Windows Store」アプリは今も2014年秋のリリースに向けて順調に開発が進められている、という話を情報筋の1人から聞いた。

 しかし今は、同社が約束したWordとExcel、PowerPointのAndroid版を市場に投入することが新たな優先事項になっているようだ。Microsoft関係者は3月、これらのタッチファーストアプリのAndroid版のリリース時期はまだ確定していないと述べた。しかし、同社の計画は2014年中にそれらをリリースすることだ、という話を筆者は聞いている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]