ITRは6月10日、SSO(シングル・サインオン)、アクセス・コントロール、ディレクトリサービス、プロビジョニング、フェデレーションの5機能に関わる製品・サービスを対象とした市場調査レポート「ITR Market View:アイデンティティ/アクセス管理市場2014」を発行した。
このレポートは、ITRが国内27ベンダーへの調査を2014年3月~4月に実施、その結果を基に市場動向と分析をまとめたもの。2011~2012年度の市場規模実績および2013~2017年度予測や、2011~2013年度予測マーケットシェアなどが掲載されている。
それによると、国内アイデンティティ/アクセス管理市場の2012年度の売上金額は147億円、前年度より9.5%増、2013年度も同9.1%増と堅調な伸びで160億円に達すると見込んでいる。ITRでは、クラウド環境との連携拡大によるアイデンティティの統合的な管理や、SSOによる運用面での効率化などで一定の需要があることが要因となっているとみている。
今後も、クラウド環境の利用が拡大するとともに、業務におけるスマートデバイスの利用シーンの広がりにより、スマートデバイスからのアクセス管理需要も拡大することが見込まれることから、同市場の2012年度から2017年度までの年平均成長率(CAGR)は7.8%を予測している。
アイデンティティ/アクセス管理市場規模推移および予測:(2011〜2017年度・売上金額)
シェアについては、以下のような内容となった。
- ベンダー別シェアは2011年度から2013年度(予測)にかけてHPがトップを堅持
- 製品・サービス別では、HPの「HP IceWall SSO」が2位以下に圧倒的な差をつけて2013年度もトップシェアを維持する見込み
- ユーザー企業売上規模別シェアでは、年商5000億円以上の大企業に対しては、CAの「CA ControlMinder」と「HP IceWall SSO」が拮抗