あらゆるモノがインターネットにつながる――実現すればその影響はさまざまな分野に及ぶ。クルマの革新やウェアラブルデバイスによる新たな可能性などだけではなく、ビル管理やゴミ処理といった既に長くサービスの方法が決まっているような領域にも根本的な変革が訪れる。
これまで、ネットワークとは無縁と思われていたモノ同士がつながることで生まれる価値を考える時、認識しておく必要があるのは、想像力と創造力の両方が求められるということ。
現在、米国のIT業界は、インターネットをベースに新しいアイデアを交えてビジネスをつくる「ネットワークエコノミー」の話題でもちきりだ。医療業界への参入を考えているという米国企業のある男性は「これからは医療器機を売って利益を得るといった方法ははやらない」と指摘していた。
それよりも「医療機器は消費者に無料で配り、その代わりに心拍数や脈拍をはじめとしたデータを送信してもらい、日々の健康状況をモニタリングするといった内容のサービス契約を結ぶ方がいい」とのこと。
ネットワーク上で何と何を連携させるとどんなビジネスが生まれるのか。この問いへの解答は、コンピューター的な計算方法だけでは必ずしも出てこない。数字の裏付けを取りながらも、時には一瞬のひらめきがモノを言うかもしれない。
どんな機能があれば消費者は楽しいのかを想像し、それをもとに具体的な商品を創造する――難しくもあり、楽しくもありそうだ。
ZDNet JapanのグループメディアであるCNET Japanはイベント「CNET Japan Live 2014 summer あらゆるモノがつながる世界~IoTが起こすビジネスイノベーション~」をベルサール汐留で6月19日に開催する。
14時05分から始まるセッションB-2では「IoTがつくる新たな産業の姿」と題して、NTTドコモのM2Mビジネス部を務める藤田大作氏と日本システムウエアのクラウドサービス部、大野博隆氏をパネリストに迎える。
IoTがつくる新たな産業の姿を見通すためのヒントが必ず得られるはずだ。