NTTデータMSEとSAPジャパンは6月13日、モバイルアプリケーション開発基盤「SAP Mobile Platform」に関するOEMライセンスのグローバル契約を締結したと発表した。NTTデータMSEは、顧客のビジネス要件にあったモバイルアプリケーションをMobile Platform上で開発するサービス「BizMONOLIS」を同日から開始した。
協業で、NTTデータMSEはMobile Platformを活用して、営業、配達と配送、保守と点検などの社外業務から、工場や倉庫内業務のような社内の非デスクワーク、経営層向けの意思決定支援まで、多くの業務で幅広く利用できるモバイルアプリケーションの開発と運用サービスを手がけることになる。
NTTデータMSEは、屋内位置測位技術や、音声と画像認識、近距離無線などのモバイル技術と、SAPのモバイルアプリケーション開発基盤を組み合わせることで、顧客の業務の高度化を支援するとしている。
具体的には、例として、下記のような提案を想定しているという。
営業業務や配達、配送業務――訪問先や外出先などの社外で、スマートフォンやタブレットを使用して即座に自社システムへのアクセスや、商談結果などのリアルタイム処理が可能となり、社外業務を効率化できる。また、NTTデータMSEの屋内位置測位技術を組み合わせることで、社外業務だけでなく、社内における作業者の行動を収集、分析し、作業の効率化を図るシステムを提供する。
保守、点検業務――モバイルアプリケーションによってフィーチャーフォンやPDAなどの専用端末をスマートフォンやタブレットに置き換えることが可能となり、従来業務のコストを削減する。プッシュ通知やタッチ操作、カメラやGPS、各種センサなどのスマートデバイス特有の機能を活用できるため、電子地図と顧客情報を活用した業務計画の最適化や、セキュアな環境での資料閲覧など業務を効率化する。また、NTTデータMSEの音声や画像の認識技術や、Bluetooth、NFC(Near Field Communication)などの近距離無線技術を組み合わせることで、保守や点検業務中で両手がふさがっていても、ウェアラブルデバイスなどの周辺機器と連携させたシステムを提供する。
経営層向けの意思決定サポート――スマートフォンやタブレットを使用することで、時間や場所を問わず自社システムにすぐにアクセスできる。また、自社内に蓄積された膨大なデータを瞬時に加工、分析するためのBIツールと連携することで、経営層の意思決定をスピードアップし、業績拡大に貢献する。さらに、NTTデータMSEが得意とするソーシャルメディアを活用したビッグデータ分析技術を組み合わせることで、より正確な意思決定に役立つシステムを提供する。