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2020年を見据えた日本のIT戦略--政府CIO遠藤氏の取り組み

江口晋太朗

2014-06-17 17:42

 ネットワークを中心に据えたイベント「interop Tokyo 2014」が、千葉市の幕張メッセで6月11~13日まで開催された。13日の基調講演では、「世界最先端IT国家創造宣言の進捗状況について」と題し、内閣情報通信政策監の遠藤紘一氏が登壇した。

政府の情報システムの見直しによるコスト削減

  • 内閣情報通信政策監 遠藤紘一氏

 2012年8月に任命をうけ、政府CIO(最高情報責任者)として活動している遠藤氏。2013年6月に「世界最先端IT国家創造宣言」(創造宣言)を発表し、IT政策の立て直した1年間を振り返った。

 「これまで、政府が発表してきたIT戦略の多くは“まとまっているが実現できていないこと”ばかりだった。戦略に何が書いてあるかではなく、どのように実現していくかを徹底して実践していくことが自分のミッションだった」

 遠藤氏は、これまでの政府のIT戦略の推移を踏まえながら、利用や活用が進んでいない原因として、行政の「コスト意識や利用者視点の欠如」「情報の連携や利用を妨げる標準化や互換性の不足」「縦割り行政、規制の不十分な見直し」「業界団体等の導入主体の特性」を挙げた。

 「行政の仕事は、国民の税金で動いている。しかし、行政は大枠を設定するだけであとは企業任せになってしまい、利用者視点が欠如している。さらに、その業務を請け負う企業も、国民目線でのサービスや、国民のため日本のためという使命感や志が感じない。その結果として、悪循環になっている」―― こうした状況を打開し、IT推進のための戦略からITによる社会変革のための戦略へとシフトする必要があったという。

 各省庁の縦割り組織を横串にし、省庁間の連携を図るため、国務大臣と同等の役職として政府CIOは任命されている。まず先に着手したのは、各省庁の情報システムの刷新だ。すべての情報システムを対象に中長期改革プランである「政府情報システム改革ロードマップ」を策定し、システム件数は創造宣言に掲げた「2018年までにシステム半減」を達成する見通しを立てた。

 「運用費に、毎年400億円ものコストがかかるものを含め、数十ものシステムがあった。これらのシステム全体のアーキテクチャを変え、運用面の無駄を無くす作業を担っている。見直しされたものには、かつて『消えた年金問題』などで話題となったシステムもあった。サービスの結果が悪いものは、その情報システムが悪いことがほとんど。アーキテクチャを見直したことで改善を図ることができたため、各省庁も右へならえで動き出そうとしている」

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