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2020年を見据えた日本のIT戦略--政府CIO遠藤氏の取り組み - (page 2)

江口晋太朗

2014-06-17 17:42

“世界最高”へ3つの取り組み

 “世界最高水準のIT利活用社会”の実現と、“成果の国際展開”を目標に、創造宣言では3項目を掲げている。1つ目が、「革新的な新産業・新サービスの創出と全産業の成長を促進する社会の実現」だ。そのために、オープンデータの促進やビックデータ活用の促進、オープンイノベーションや農業の知識産業化、離島や地域活性などを掲げている。

 「農業は、後継者問題などが深刻化している。日本の農業を立ち直らせるためには、異分野から農業への参入を促進しなければならない。また、農業は小さな規模での経営が多く、投資をしてもリターンが見込みづらいものもある。集約化や効率化のためにITを活用したり、熟練者の技術やデータベース化されていないノウハウをまとめ、新規参入者への共有を図りながら、イノベーションを促進していきたい」

 オープンデータに関しては、政府データポータルサイトである試行版「data.go.jp」を運用している。今年中には本格版をリリース予定とし、政府全体やさまざまな分野のデータやノウハウの集約とデータベース化し、データへのアクセスしやすさを高めたいと語る。

 2つ目は、「健康で安心して快適に生活できる、世界一安全で災害に強い社会」だ。現在の医療現場では、重複投薬などによる診療費の負担増が問題視されている。患者が複数の医療機関にかからなくてもいいように、マイナンバーなどによる患者情報のデータベース化を進める。過去の診断結果などを参照したビックデータ解析などによって、患者1人ひとりにあった病状や治療など、パーソナルに最適化された医療を提供するシステムの構築を目指している。

 都市生活のインフラに関しては、老朽化が進んでいるものに対し、センサ技術を利用したインフラの維持管理や異常の早期発見、対応、点検作業の合理化やコスト縮減などに取り組む。

 安心安全な環境のために、道路の改善も急務だ。多くの交通事故は、車同士ではなく、車と自転車、車と歩行者、といった事故が多い。こうした状況を改善するために、ITS(Intelligent transportation System)を導入し、道路上の通信インフラと自動車、自転車同士、自動車と歩行者の間の注意喚起システムの実用化や普及を図っている。

 「自動車だけに対策を施すのではなく、道路や都市全体としてのセーフティーネットを構築する必要がある。車と人が共存できる環境を作り、安心安全な暮らしを提供していきたい」

 3つ目は、「公共サービスがワンストップで誰でもどこでもいつでも受けられる社会の実現」だ。政府におけるITガバナンスの強化を図るために、8月には、日本版「ITダッシュボード」を設置し、政府の情報を一元的に集めて表示し、閲覧できるサービスを開始する。これによって、政府のIT投資を国民に対して透明化するとした。

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