ソフォスは6月19日、ウイルス対策やファイアウォールなど複数のセキュリティ機能をあらかじめ実装した統合脅威管理(UTM)アプライアンスの新製品「Sophos SG」シリーズを発表した。第1弾として中規模システム向け6製品の販売、出荷を同日から開始した。
Sophos SGシリーズは、ファイアウォール、ウイルス対策、不正侵入防止システム(IPS)、メール暗号化、情報漏洩対策(DLP)、ウェブアクセス制御、ウェブアプリケーションファイアウォール(WAF)の複数のセキュリティ機能を、高さ1Uのラックマウント型サーバにあらかじめ実装した。
今回発売となった中規模システム向けモデルは、ストレージの種類や容量、ネットワークポートの仕様、利用する機能に応じて、Sophos SG 210/230/310/330/430/450の6製品で構成されている。2014年下半期には小規模システム向けと大規模システム向けアプライアンスを追加する予定としている。
現行の「Sophos UTM」シリーズの後継製品である新製品では、最新のCPUを搭載したほかストレージにソリッドステートドライブ(SSD)を採用するなどハードウェアを強化している。例えば、ファイアウォールのスループット性能が最大で約4倍になるなど、性能を向上させたという。
Sophos SG 210
一般的にスループットの低下が激しいとされる複数のセキュリティ機能を同時実行した場合にも高いスループット性能を発揮できるとした。例えば、ファイアウォールとウイルス対策機能を同時実行した場合には競合他社と比較して2倍以上の性能を記録していると説明。そのため、中規模システムでも最小限のアプライアンスで包括的なセキュリティ環境を構築できるという。
ネットワークポートは新たにモジュール式となり、1ギガビットイーサネット(GbE)ファイバモジュールを標準搭載し、10GbEファイバモジュールと1GbE銅線モジュールがオプションで選択できる。
最低構成時の参考価格は、最も安い「Sophos SG 210」で32万9000円からとなっている。CPUは2コア、ハードディスクは250Gバイト、1GbEファイバポートは6となっている。
Sophos SGシリーズに実装しているソフトウェアはソフトウェアライセンスとしての販売も行われており、個人利用に限っては無償で利用できる。無償版「Sophos UTM Home Edition」は全世界で月間約3500本がダウンロードされ、同日現在、約1万7000本が実稼働しているとしている。