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山谷剛史の「中国ビジネス四方山話」

日系企業にフィットする中国人社員は変人!? - (page 2)

山谷剛史

2014-06-25 07:30

4 「日本マニアに向いている」

 日系企業の社内は、日本人上司が選んだからか、日本人上司のために誰かが選んだのか、日本の製品で満ちあふれている。中国ではシェアはそれほど高くない日本の家電メーカーの家電が置かれている率は高い。取引銀行も保険も指定病院もセキュリティサービスも日系企業だ。そんな日本人上司は一部の中国人社員にから見て実に愛国心にあふれていると思われていよう。

 日本好きな中国人社員にとっていいことといえば、頻繁に日本の本社からのお菓子が食べられること。アニメファンやアイドルファンだと自称しておけば、気が利く上司であれば日本出張から戻る際に、日本で発売中のDVDを買ってきてくれること。また上司の日本人は地元の日本料理屋ばかり行くことから、日本料理屋に連れてってもらえて、しかもごちそうしてもらえること。これは日本人にとってはすごく魅力的な話に聞こえるが、芯まで日本マニアの中国人はかなりレアだ。多くの中国人は中華料理を愛し、人気の中国ドラマが好きで、アニメは社会人になってから卒業をしている。中国版ネット右翼「憤青(フンチン)」には耐えがたい環境だ。

 おまけに時間はきちんと守らなければならず、挨拶はしなければならず、12時からのお昼時には食堂で列を作って食事をとらねばならず、しかも食べ物を取りすぎて食べ残すという無駄は厳禁。年越しの際、中国は年越しの後に新年会があるが、日本は年越し前の忘年会がある。普段は規律を重視する日本人上司にも、忘年会では無礼講となる。日本企業の従業員として年を重ねれば重ねるほど、忘年会を楽しめるようになる。中国人は多用しない「謝謝(シェシェ;ありがとう)」と「対不起(ドゥイブーチー;ごめんなさい)」を多用するようになり、人に「さん付け」することが癖になり、「いつもお世話になっております」などの挨拶に慣れてくる。会社にいればいるほど日本人化教育を受け、中国企業での勤務が体に合わなくなる。

 つまり幼少からアニメや漫画やゲーム(中国ではまとめて「ACG」という)で日本に極端に憧れる、中国の中ではかなり変わった存在の中国人が、実は日系企業の雰囲気にフィットする(もちろん本人の技量や能力は大事である)。

山谷剛史(やまやたけし)
フリーランスライター
2002年より中国雲南省昆明市を拠点に活動。中国、インド、アセアンのITや消費トレンドをIT系メディア・経済系メディア・トレンド誌などに執筆。メディア出演、講演も行う。著書に「日本人が知らない中国ネットトレンド2014 」「新しい中国人 ネットで団結する若者たち 」など。

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