IDC Japanは6月23日、クラウドサービス関連ITサービス市場の予測を発表した。2013年の同市場は前年比37.8%増の2024億円。2018年には、3.3倍の6636億円に達すると予測している。
IDCは、クラウド関連のITサービスを「クラウドサービス関連ITサービス市場」として定義し、システムインテグレーターやコンサルティング、運用サービスなどを「クラウド導入を支援するITサービス」、IaaSやホスティング型プライベートクラウドなどを「クラウドホスティング」と定義している(ハード、ソフト、通信サービスは、クラウドサービス関連ITサービス市場から除外)。
国内経済の成長や金融機関や官公庁や自治体での大型投資案件など、国内ITサービス市場は堅調に推移しているが、既存システム領域への投資は抑制傾向が強く、ITの効率化を促すクラウドの影響が強まっているという。
クラウドの発展に伴い、導入や利用を支援するクラウド導入を支援するITサービスの需要も高まり、クラウドホスティング市場も成長が見込まれる。だが、多くのユーザー企業がクラウドに期待するのは依然としてコスト削減効果だ。
クラウド市場ではシステム構築、特にIaaSなどインフラ領域ではサービス化が進み、市場関係者間での知見の共有が急速に進んでいる。クラウドサービス向けITサービス市場は、高い成長が見込まれるが、事業者にはベストプラクテスを用いたサービス提供の効率化が求められると指摘した。
IDCはクラウド普及により、クラウド関連以外のITサービスは減少しつつあるが、そのクラウド関連の市場規模も成長は限定的だと説明。それでも成長領域であるクラウドに経営資源を振り向け、新規事業を開拓することが、事業者の生き残りには必要だと指摘した。
2013~2018年国内クラウドサービス関連ITサービス市場 支出額予測