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IoTはエネルギーと自動車から--NTTデータの「クラウドロボティクス」とは - (page 3)

大川淳 山田竜司 (編集部)

2014-07-09 09:47

IoTを単なる流行語で終わらせたくない

 俄然勢いづいてきたIoTブームの背景には何があるのか。

 「1つには、今のような流れはずっとあったものの、目立っていなかったのかもしれない。最近の状況をみると、IoT、ウェアラブルが脚光を浴びているのは、スマートさ、カッコよさにもつながりがあるようだ。スマートフォン、タブレットの類は以前にもあったはずだが、(それらが人気を得たのは)iPadなどが出てきた際、カッコよさが評価された面があるのでは。ウェアラブルデバイスもスマート化しており、これらのような流れが、IoTなどがキーワードとして踊っている理由の1つのように感じられる。本質的な部分では、コネクティビティ、つまり各方面へのつながりやすさ、小型・軽量化、リソースをどこでも使える――といった要素が複合的になり積み上がってきてこそ、IoTの理想は実現する。ただ、ビジネスベースでみれば効果はどれほどなのか。現在のところ効果を検証する段階であることには変わりはない。対応デバイスはジワリと増えていこうとしている。一方、単なる流行語で終わらせたくない。上滑り感は危険であり、要注意だ」と風間氏は述べ、警鐘を鳴らす。

 ではブームの先、具体化への道筋はどういう状況にあるのだろうか。風間氏は「エネルギーの領域でいえば可視化に加え、コントロールの一連の流れなどが、実用化のフェーズに来ている。実証の域を出ないとの見方もあるかもしれないが、渋滞のコントロールに寄与するなどの例はある。フィ-ドバックの観点で出てくるところはこれからだ。情報を集めて分析し、リアルタイムで直接モノにフィードバックし制御がかかるといった流れがシステムとして動いている。実用化の観点でいえば、モノの状態を容易に遠隔監視できる状態が求められる。それがこなれると、次はそれをコントロールする段階になる。エネルギー、自動車の分野は割と早く立ち上がる」とみている。


NTTデータのM2Mサービスの例。橋梁に設置した各種センサを用いて、リアルタイムかつ継続的に橋の状態を監視する橋梁モニタリングシステム「災害時の構造物被害把握」「通常利用における劣化状況把握」 「建設、補修時の品質確認」「車両重量測定」「過積載車両の監視」などの用途がある。

 本格的な実用化のためには、企業同士がエコシステムを構築する必要が出てくる。そのためには「アプリケーションを作る側が小回り良くコストを抑制しながら進めていかなければならない。必要な機能を用意して使ってもらい、サービス用途を膨らましていくというのが理想形だ」とした。

 「われわれとしてはクラウドで情報の基盤を提供し、グループの企業とともに構築しながらサービスの案件を作っていく。ベースは必ずしもグループ企業でなくてもよい。このような構想の実現は一社単独では無理だ。M2MやIoTは、ハード事業者と組まないと難しい。連携する場合、各々の得意分野の持ちよることがポイントとなる」

 IoT、M2Mの流れのなか、各業種や業態間の垣根が低くなっている感もある。これについて風間氏は「その点は、プロトコルなどの課題があり、まだまだカスタマイズが必要になる。米国はむしろ仕様や規格はオープン化して、手軽に作ろうとの感覚があるのでは。そのスピード感も最近のIoTの流れの1つだろう。今のトレンドはクラウド関連に集まっているが、それをどう拡大していくかや、実ビジネスとしていかに社会に実装することが重要。いずれ正念場を迎える時が来る」と指摘した。慎重な姿勢を崩すことなく、着実に取り組んでいく意向だ。

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