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景気は良好、日本株に強気…何か落とし穴はある?

ZDNet Japan Staff

2014-07-02 11:26

 最近出た景気指標に、日本の景気の基調が強いと判断できるものが増えている。楽天証券経済研究所のチーフストラテジスト窪田真之氏は、日本株に強気判断を継続する。

日銀短観は7月からの景気復調を示唆

 昨日発表された日銀短観で一番注目度の高い「大企業製造業DI」は、良好な内容だった。6月(現状)は+12と、事前予想(+14~+15)を若干下回ったが、3月時点の予想(+8)を上回った。9月(予想)は+15と7月からの景気復調を示唆するものだった。

<大企業製造業DI>


(出所:日本銀行)

 大企業製造業DIは、昨年6月に景況感の分かれ目であるゼロを超えて、プラス圏に入り、その後プラス圏での推移が続いている。消費増税の影響で今年の4~6月に一時的に低下したが、9月には上昇が見込まれており、景気の基調は良好と判断できる。

消費増税はほぼ完全に価格転嫁された

 総務省が発表した2014年5月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコア指数)は前年同月比3.4%上昇した。消費税引き上げがあった4月(前年比3.2%上昇)に続き、高い上昇率となった。消費税の未転嫁で、企業業績が悪化するリスクは少なくなった。

<消費者物価指数上昇率(生鮮食品を除くコア)>


(出所:総務省)

 消費増税が物価に与える影響は、4月で+1.7%、5月で+2%と推定されている。消費増税の影響を除くベースでは、コア消費者物価は3月に前年比1.3%、4月に1.5%、5月に1.4%上昇したことになる。


(出所:総務省資料より楽天証券経済研究所が作成)

<参考>消費税の価格転嫁がスムーズに実現した2つの理由

  1. 国内景気が好調で、値上げが通りやすかったこと
  2. 価格転嫁がきちんと実行されるように、政府が目を光らせていたこと

 「消費税転嫁対策特別措置法」を2013年10月から施行し、転嫁促進を図っていた。この法律で、大規模小売業者が消費税増税分を価格転嫁しないで、納入業者に値引きを強制する行為は違法とされた。

 政府が旗振りをして、消費税転嫁を進めた効果は意外に大きかったようだ。

 大手小売業は4月に値上げをしなかったら、中小納入業者に値引きさせてないか調査対象になりかねないからだ。便乗値上げでも何でも、とにかく値上げしておけば文句を言われないので、今回は思い切って値上げを決断したところが多かったようだ。

 1997年に消費税が3%から5%に引き上げられた時は、今とは逆の状況だった。政府は「便乗値上げは許さない」を旗印にしていた。この時は、増税分を上回る値上げをする業者が、やり玉に上がる傾向があった。

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