「Amazon Web Services」(AWS)が小規模なウェブサーバやアプリ開発に適した低性能マシンをレンタルできるオプションを発表した。これにより、ユーザーは従来より安い料金で「Amazon Elastic Compute Cloud」(Amazon EC2)から仮想マシンをレンタルできるようになった。
AWSの米国時間7月1日の発表によると、新しい「T2」インスタンスを1台レンタルする場合の開始価格は1時間当たり0.013ドル(月額9.50ドル)だという。これまで、最も安価なインスタンスは1時間当たり0.027ドルの「M1」だった。参考までに、「Google Compute Engine」は既に米国で低性能仮想マシン「f1-micro」を1時間当たり0.013ドルで提供しているが、メモリ容量はT2より少ない。
AWSによると、T2インスタンスは運用を開始したばかりのウェブサーバやテストおよび開発環境のホストに適しているほか、「小規模なデータベース」としても機能するという。
T2インスタンスは基盤となるCPUのコンピューティングパワーを共有するが、一定時間、チップの処理能力向上を要求することができる。
「T2インスタンスは、CPUの全能力を頻繁に、または連続的に使用することはないが、時折CPUパフォーマンスを高める必要があるワークロードに適している」とAWSは述べた。
さらに、「Elastic Block Store」を通してT2インスタンスとSSDを組み合わせることで、これまでより低コストで高性能ストレージを利用できる、とAWSは示唆している。
T2インスタンスは「Micro」と「Small」「Medium」の3種類が用意されており、単一のvCPUと1Gバイトのメモリから、2つのvCPUと4Gバイトのメモリまで、さまざまな構成を利用できる。T2インスタンスは、Amazonが「最新のIntel製『Xeon』プロセッサ」と呼ぶものによって支えられている。同プロセッサのクロック速度は最大3.3GHzだ。T2仮想マシンは、オンデマンドインスタンスおよびリザーブドインスタンスとして購入可能だ。
T2インスタンスは現時点で、米国東部(バージニア北部)と米国西部(オレゴン)、欧州(アイルランド)、アジアパシフィック(シンガポール)、アジアパシフィック(東京)、アジアパシフィック(シドニー)、サンパウロのAWSリージョンで利用できる。
AWSは無料利用枠も提供しており、ユーザーはストレージ容量が限られた低性能のEC2インスタンスを最大1年間テストすることができる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。