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ビッグデータとIoTの可能性--インテルが取り組む水と食糧の安全保障 - (page 2)

Lyndsey Gilpin (TechRepublic) 翻訳校正: 川村インターナショナル

2014-07-07 07:30

 こうしたあらゆるビックデータプロジェクトには課題がつきものだと、Sharma氏は付け加えた。このように大量のデータを収集することは、大胆な賭けだといえる。どのような問題意識を持ち、どのような組織と提携するべきかを理解することが重要だ。

 「データがどこにあるのか、またそのデータを処理や分析、可視化ができる場所にどうやって持ってくるか。(こうした問題には)何にでも当てはまる簡単な答えは存在しない。結果が得られるまでには危険を冒して道を多少なりとも進む必要があるし、良くない結果になるかもしれないが、ビッグデータプロジェクトとはそういうものだ」(Sharma氏)

ビッグデータと世界の食糧安全保障

 精密農業は、大規模および小規模の農業経営において、最も急成長しているテクノロジ分野の1つであり、世界の食糧供給量を増大する方法を解き明かすことを目指している。作物収穫量のモニタリングは約20年前から行われてきているものの、コンピュータ化された農業機械や、作物センサ、さらにこうしたデバイスが収集したデータを分析するソフトウェアの開発と導入は近年、収穫量に大きな変化をもたらしている。これについては、ビッグデータと食糧の未来に関する、最近のTechRepublic特集記事で議論している。

 Intelはカリフォルニア大学デービス校と、同校のWorld Food Centerと協力して、精密農業技術におけるビッグデータの役割について研究している。実際に行われているプロジェクトでは、畑に作物センサを設置して、雪中の水分レベルをモニタリングしている。

 「これによって、ビッグデータ分析から興味深いことが分かる。ある特定のデータストリームとほかのデータソースを組み合わせた場合、それは単なる土壌の水分量や性質、組成と、気象や気候の組み合わせではない。そうしたデータセットの組み合わせは、かんがいを行うための優れた予測材料となるのだ。(これまでは)かんがいというのはあくまでも、後知恵か当て推量に基づくものだった」(Sharma氏)

 かんがい技術も、このプロジェクトの重要な一部分だ。食糧と耕作地への需要が高まるにつれて、水の需要も増加する。世界規模で見ると、農業では、世界の淡水供給量の約70%を使用している。これは、工業や都市用水の使用量の2倍以上だ。水の浪費に加え、現在使われているかんがい技術は多くの場合、農地に大量の水を注いでおり、堆積物や農薬を河川や地下水に押し流して、環境を汚染している。

 ビッグデータとクラウドの世界が農業の世界と重なり合うにつれて、テクノロジ企業は農業関連企業と協力する方法を探る必要があるだろう。Intelは、カリフォルニア大学デービス校で使用されている作物センサシステムによって、水の使用量を50%削減できるとしている。

 「農業設備を手がける多くの従来型企業がより高性能な設備を作るには、コンピュータ化を進め、デバイスをネットワーク接続するとともに、周辺の状況をその場で調べて、異常とみられる状況にはリアルタイムで対応するスマートトラクターやスマートポンプを開発するだけでよい」(Sharma氏)

 Intelは有利な立場にとどまろうと努力している。作物センサから集められ、カリフォルニア大学デービス校のデータセンターに送られた情報は、多くの科学者や開発者に公開され、より優れたモデルや手法の開発を可能にする。テクノロジ業界と農業関連業界の協力が進む中で、そうしたデータを誰が保持し、所有しているのかということが、農家にとっては依然として最優先すべき問題であり、大手のテクノロジ企業や農業関連企業も同じように考えるようになることが期待される。

 Sharma氏は、レストランや店舗向けのサプライチェーン、製造業でのサプライチェーンといった、食糧システムにおけるビッグデータの可能性をIntelは探り続けていくつもりだと述べている。

 「われわれは、このコミュニティーの一員としての責任を真剣に受け止めている。それは、われわれのようなシステムベンダーや開発者だけではなく、エンドユーザーや、変化を推進する組織にとっても、直接的な商業的価値があるものだ。そして(われわれは)役に立つと考えるあらゆる方法で、彼らを支援したいと考えている」(Sharma氏)

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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