要求の厳しい日本市場でトップ3に入りたい--ESETアジア ラスカCOO

Emi KAMINO 田中好伸 (編集部) 2014年07月03日 12時38分

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 「Endpoint Protection」などのセキュリティソフトウェアを開発するESETが日本を含むアジア太平洋地域での営業体制を変更している。スロバキアに本社を構える同社は技術的な面で評価されているが、認知度という点で課題があると以前から指摘されていた。今回の体制変更はこうした課題を解決するためと見ることができる。

 アジア太平洋地域を統括する最高執行責任者(COO)を務めるLukas Raska氏とマーケティングディレクターのParvinder Walia氏、日本でのパートナーであるキヤノンITソリューションズの石川祐二氏(セキュリティソリューション事業部セキュリティ企画部セキュリティ企画課)に話を聞いた。

日本でトップ3に入りたい

――COO就任に至る経緯を聞かせてください。

Raska 2013年11月にアジア太平洋地域のCOOに就任しましたが、アジア太平洋地域の一部である日本はその中でも最も重要な市場と考えています。売り上げについても日本が占める部分が大変大きく、われわれは日本を頻繁に訪問するようにしています。われわれの最終的な目標としては、日本でトップ3のベンダーに入るということです。さらにナンバーワンになりたいとも考えているので、日本市場についてさらに注力していきたいということで組織構造を変更しました。

Lukas Raska氏
ESETアジア COO Lukas Raska氏

 その一貫として、今回同行しているWaliaをアジア太平洋地域のマーケティングディレクターとして任命しました。彼はチャンネルマネージャーとして、すでに日本との関係も5年ほど前から続いておりまして、アジア太平洋地域でのマーケティングマネージャーもしていたので、この地域については熟知しています。それで彼の力を使って先ほど申し上げたようなシェア拡大の目標を達成したいと思っています。

 われわれはシンガポールにアジア太平洋地域の本部を設けているので、東京とシンガポールの間の関係をさらに密にするということでチャンネルマネージャーやPRマーケティングマネージャーも新たに任命しました。これら一連の組織体制の変更で日本市場へのフォーカスをさらに深めていきたいと考えてます。

 それと同時に、日本市場での活動を考え直しているところで、そのひとつとして、日本市場向けの新しい製品の導入をはじめ、世界市場に向けてもさまざまな新製品を投入して行こうと思っています。

アジア太平洋は“眠れる巨人”

――COOに就任されて以降、日本にチャンネルマネージャーを雇用されるなど、こうした新体制への変化にはどのような背景があるのでしょうか?

Raska 率直なところ、すべての企業というのは同じような進化をたどっているのではないかと思います。つまり、われわれの場合には中欧を拠点とする会社ですので、当初のエリアとしてはスロバキア、チェコ、ポーランド、ロシアといった国を対象にビジネスを展開してきました。その次の段階として、イギリスをはじめとする西欧、それと同時に北米を対象にビジネスを広げ、次はアジア太平洋地域にも注目を移していくということで組織上も変更をもたらしてきたという流れがあります。

 アジア太平洋地域というのは“眠れる巨人”と言え、いろいろな可能性があるエリアで、それが目を覚ますのを待ってる状態です。その中でも、日本というのはまだまだ成長する余地が大きいと考えています。ESETはこれまで4カ国でナンバーワンのポジションにあり、またナンバーツーのポジションにある国も2~3あります。

 われわれの製品や専門知識を考慮すれば、十分トップ3に入れるといった要素があると考えていて、今のところ日本ではナンバー4ですが、それを変えていきたいという目標が背景にあります。

Walia アジア太平洋地域と言うと、やはり新興国市場が発展してきていますが、いかに今後も可能性があるかということはESETは承知しています。インドやインドネシア、フィリピン、ベトナムといったような地域が台頭してきていますが、今までも10年以上この地域でこのビジネスをやってきた中で、各チャンネルパートナーの要求やユーザーのニーズといったようなものを見てきました。

 その中で、市場を拡大していくというような意味でセールスの方策やマーケティング、技術サポートのための人員が必要であると認識したため、シンガポールのオフィスを開設し、パートナーのネットワークを支援し、拡大するということをやってきました。日本についても私自身がセールスマーケティングの担当をしてきたので、市場もよく知っています。

 今回はさらにその範囲を広げて、アジア太平洋全体のセールスなども見るようになっていますが、それに加えて今度はチャンネルパートナーとして日本市場のパートナーであるキヤノンITソリューションズとの関係を強く謳うことでパートナーとの関係をさらに密にしたいと考えています。

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