Salesforce.comは米国時間7月3日、同社の「Salesforce1 Mobile」アプリにモバイル向けのレポート機能とダッシュボード機能を新たに追加した。これにより、同アプリのユーザーに対してより優れた分析機能を提供できるようになる。
ビジネスデータは現場で利用できるようになっているべきであり、そうすることで顧客はスマートフォンを使って業務を遂行できるようになるというのがSalesforce.comの伝えようとする全体的なメッセージだ。同社はモバイルデータやモバイルアプリの分野に力を入れてきており、開発者を呼び込んできている。
Salesforce.comの分析担当ディレクターAnna Rosenman氏によると、モバイル機器から同社の提供する機能にアクセスできるようにすることは非常に重要だという。モバイル機器は、主要なコンピューティングツールという役割を、2014年中にデスクトップコンピュータから奪うと考えられている。
同社はこれまで、モバイルエコシステムの構築に焦点を当ててきている。そして今では、機能の強化に力を注いでいる。同社が描いているシナリオとは、スマートフォンやタブレットから大きな契約を締結できるようにするとともに、そうした機器上でより優れたサービスを提供するというものだ。
同社は標準的なダッシュボードを提供するものの、顧客によるカスタマイズも可能だ。また、営業担当者といった個々の従業員もダッシュボードをカスタマイズできるようになっている。同社で分析担当シニアディレクターを務めるTodd Enders氏は「エンドユーザーのイノベーション能力に制約を課すのではなく、彼らに出発点を与えたいはずだ」と語っている。
レポート機能は以前から提供されていたが、ツールの充実が図られている。同社によると、ダッシュボードを単一のインターフェースで提供するようにしたほか、以下のようなことが可能になるという。
- SalesforceのCRMや、カスタム化されたレポート機能へのアクセス。「Salesforce1 Mobile Reports & Dashboards」により、基礎となるデータやレコードのドリルダウンが可能になる。
- レポートおよびダッシュボード関連のAPIの追加によって、開発者はSalesforce1とアプリの統合を全社規模で行えるようになる。
- ダッシュボード内でサードパーティーのデータ可視化ライブラリも利用できるようになる。つまり、レポートツールやダッシュボードツールに「Google Charts」や「D3.js」「CanvasJS」「Chart.js」「HighCharts JS」「RGraph」をプラグインできるようになる。
- チャートや、コンテキストに依存した情報をフィールドからレコード内に簡単に埋め込めるようになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。