ソフトバンク・テクノロジー(SBT)は7月8日、ミラクル・リナックスの4640株を取得する資本提携を締結し、子会社化すると発表した。株式取得後のSBTの議決権所有割合は58.0%になる。株式の譲渡実行日は7月31日。
今回の提携は、各社がそれぞれ持つオープンソースソフトウェア(OSS)のノウハウを持ち寄り、顧客に向けてOSSを活用した先進的なサービスを提供することが目的。
ミラクル・リナックスはOSSに関する技術力を持ち、これはSBTとSBTの各グループ企業の事業との親和性が高い。特に、今後需要拡大が見込まれるIoT(Internet of Things)、M2M(Machine to Machine)やクラウド事業の分野において先進的で付加価値の高いサービスが提供できると見込み、技術提携を結んだ。新たなサービスや事業の展開も視野に入れる。
ミラクル・リナックスは、これまで通りベンダー中立の立場でパートナー各社の支援を継続し、新たなビジネスを展開するとしている。
今回の資本提携で進める具体的な事業は次の通り。
・組込み/デジタルサイネージ分野
SBTグループ会社のノウハウを集め、IoT/M2M市場に向けた製品やサービスを提供する(セキュリティ、OS、ミドルウェア/アプリケーション、Webサービス、データ分析、フォントなどのソリューション)。IVI(In-Vehicle Infotainment:車載インフォテイメント)メーカーに向けた顧客アプローチの拡大も狙う。
・クラウド分野
エンタープライズ向け統合運用管理ソリューションのノウハウをミラクル・リナックス製品「MIRACLE ZBX/Hatohol」に取り込み、統合運用管理に向けたOSSエコシステムを構築する。
・Linux/OSS分野
ミラクル・リナックスが持つLinux/OSSの技術をSBTのソリューションと組み合わせ、応用技術範囲を拡充する。