日立システムズは7月14日、2015年7月15日にサポートが終了するWindows Server 2003を利用しているシステム向けのサービス「アプライアンスサーバ型Windows Server2003保護サービス」(Windows Server 2003保護サービス)の販売を開始した。最小構成の税別価格は198万円。8月1日から出荷する。
提供されるアプライアンスは、日立製作所のx86サーバ「HA8000」シリーズに、ハイパーバイザ「VMware vSphere 5」とサーバ向けセキュリティソフトウェア「Trend Micro DeepSecurity」をインストールした状態で提供する。「Windows Server 2012」をOSとしてvSphereでWindows Server 2003で動く複数のシステムを仮想化して集約する。
仮想化、集約されたWindows Server 2003システムは、Deep Securityの「仮想パッチ」機能で保護される。仮想パッチは、脆弱性を狙う攻撃コードをネットワークレベルでブロックする機能になる。仮想的にセキュリティパッチが当たっているのと同じ状態を作り出せるという。
日立システムズが、環境構築や動作検証などをしてアプライアンスとして提供することから、ユーザー企業は適切な環境を選ぶ手間や検証作業などを短縮できるとした。まとめて提供することで割安で導入できるという。
同社は今回のアプライアンスについて、新OS移行までの「暫定的な対策」と説明する。新OS移行後も、一般的な仮想化基盤として活用できるため、投資のムダを防げるとアピールした。
日立システムズは今回のアプライアンスの背景について「サポートが終了することは知っているが、具体的な対策の検討ができていない」「計画はあるが、サポート終了までに移行作業が間に合わない」「サーバを入れ替えたいが、システムの移行には時間も費用もかかるため手がつけられていない」「今後もしばらくは継続して現行システムを使いたい」といったニーズを踏まえたと説明している。