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データ保護のニーズはBCPからクラウド移行に--FalconStor クインCEO - (page 3)

吉澤亨史 山田竜司 (編集部)

2014-07-17 12:48

――ビッグデータを活用している顧客はデータをどのように保護しているのか。

 ファルコンストアとしては、データを効率的に使ってもらうことに焦点を当てています。スナップショットという機能によって、キャプチャしたデータを検索することも可能です。また、クラスタ構造の中でプライマリ、セカンダリ、3つ目のコピーをそれぞれ取った場合、3つ目のミラーやスナップショットを使ってビッグデータのデータマイニングも可能です。

 その際に、3つ目のコピーには専用のシステムやストレージは不要のため、安価に大量のデータをマイニングできます。

 統計上、マイニングの対象となるデータが多くなるほど確実な結果が得られます。そのため、すべてのデータが本来保存されるべきでしょう。ただ、ビッグデータは、データがリアルタイムに生成されていくことが特長のため、定期的にバックアップを取っていくというバッチ処理型は適していません。そこで、ミラーあるいはレプリケーションという形で継続的に複製される構造をまず作ります。

 ファルコンストアでは、3つ目のコピーを取る「ニアラインミラー」というやり方を可能にしています。ニアラインとは「オンラインに近い稼働率」という意味で、書き込んだデータの参照が主用途となるストレージです。


ニアラインミラー構成図:安価なストレージやスナップショットを利用することでコストを抑えた最新データの利用が可能

 ミラーやレプリケーションにはオンラインとしての高速性や信頼性が求められますが、すでに高額なオンラインストレージを2つ配置しているわけですから、3つ目のコピーは安価なニアラインストレージとして、そのデータをマイニングに使うわけです。せっかくデータのコピーを取っているのですから、有効活用しない手はありません。

 そうすることで、メインのシステムに負荷をかけずにマイニングやアナリティクスを実施可能です。それはファルコンストアが提案しているところですし、データの重複排除の技術も生かせます。

――日本の市場をどう見るか。

 日本は非常に大きな市場です。通常のデータバックアップが、リカバリのツールからサービスプロバイダーモデルに移行するというシフトがマーケットで起こっています。われわれのテクノロジを使えば、プライベートでもパブリックでも、新しいクラウドのパラダイムで効果的に活用いただけると思います。

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