日本IBMは7月8日、都内で女性限定のハンズオンセミナー「Bluemix 女子会」を開催した。同セミナーは、同社のPaaSであるBluemixを紹介するとともに、実際にBluemix上でアプリケーションを構築する機会を提供するもの。参加者は、理学専攻の大学生を中心とした20代女性。同社で女性限定のこうしたセミナーを開催するのは初めて。
なぜ“女子会”なのか。企画した日本IBMソフトウェア事業本部クラウド・SaaS ビジネス開発担当の高瀬正子氏は「お茶の水女子大学理学部情報科学科の伊藤貴之教授との雑談からアイデアを頂き、実験的に開催した」と明かす。
ハンズオンではIBMの女性社員がサポートを担当。「部署の垣根を越えて参加してくれた」(高瀬氏)という
6月初頭、高瀬氏は開発者の層を広げたいとの思いから、伊藤教授を訪問した。その時、「女性は、同性同士の居心地がよい環境で開発をしたいという傾向がある」と聞き、同イベントを思いついたという。告知は同社のFacebookページやメール、大学内での案内程度だったが、2日間で定員の30人は埋まった。
イベントの目的について高瀬氏は「単にIBMやBluemixに興味関心を持ってもらうだけでなく、われわれも女性開発者のネットワーク力や発想力から学びを得ることができると考えた」と語る。
伊藤教授も「アプリケーション開発市場は、開発者の数が圧倒的に不足している。こうしたイベントは、開発者の裾野を広げるという意味でも良い機会だ」と評価する。
Bluemixは、オープンソースの「Cloud Foundry」を基盤としたPaaSであり、アプリケーション実行環境やデータベースなどをサービスとして提供する。さまざまなGUIや利用可能なコンポーネントがあらかじめ用意されており、アプリケーションの作成と実装が迅速に行えるのが特徴だ。2月にベータ版が公開され、6月末に正式サービスとしてリリースされている。