SAPジャパンは7月16日、データディスカバリツール「SAP Lumira」の新版の提供を開始した。企業でのデータ分析や活用がよりシンプルになるという。
Lumiraは、データを可視化し、直感的にデータを分析できるというソフトウェア。ユーザーのローカル環境に保存されたExcelファイルやCSVなどのテキストファイル、インメモリの「SAP HANA」をはじめとする主要なデータベースに対応する。
これらのデータソースから読み込んだデータを加工しながら、グラフやインフォグラフィックをドラッグ&ドロップの簡単な操作で作成できるという。シンプルなユーザーインターフェース(UI)となっており、専門的なITの知識がなくても簡単にデータをビジュアル化でき、現場のエンドユーザー自身によるセルフサービスのデータ活用を促進する。
Lumiraイメージ画面(SAPジャパン提供)
従来のデータディスカバリツールでは、IT部門の統制が及ばない、“バリデーション”されていないデータが増殖することが課題となっていた。新版のLumiraでは、ビジネスインテリジェンス(BI)ソフトウェア「SAP BusinessObjects」が長年培ってきたBI基盤との連携をサポートし、扱うデータをBusinessObjectsのプラットフォーム上で統制、管理できる。
企業全体でデータの統制を保ちながら、ビジネスユーザーが簡単にデータを活用できるという。予測分析ソフトウェア「SAP InfiniteInsight」との連携もサポートし、Lumiraから予測分析を実行できる。分析しビジュアル化したデータをもとに、ストーリーボードと呼ばれるプレゼンテーション用の資料も簡単に作成できるとしている。
Lumiraでビジュアル化したデータやストーリーボードなどは、クラウド「SAP Lumira Cloud」やオンプレミスのサーバ「Lumira Server」で簡単に共有でき、ブラウザ上からビジュアル化したデータを呼び出せるようになっている。HTML5で表示されるため、モバイル端末のブラウザからも確認できる。
Lumiraは、Excelファイルとテキストファイルのみをデータソースとしてローカル環境だけで利用する場合は、無料でダウンロード、利用できる。Lumira Cloudは1Gバイトまでの容量であれば無料でアカウントを開設し、利用できる。