互いの強みを生かすアップルとIBM--提携のメリットとは - (page 2)

Jordan Golson (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 川村インターナショナル

2014-07-18 11:10

 両社とも詳細はあまり発表していないが、2014年秋には企業幹部向けの説明会を開いて、より多くの情報を発表するとしている。

 IBMは、同社のエンタープライズクラウド製品や、iOSデバイス向けのエンドツーエンドの調達およびライフサイクル管理、新しい「AppleCare」によるエンタープライズ向けサポートサービスへの大規模な支援を約束している。この新しいAppleCareでは、AppleがIT部門とエンドユーザーの両方に年中無休のサポートサービスを提供し、IBMがオンサイトでのサービスを提供する。

 このプレスリリースにはあらゆる業界流行語があふれているが、実際に話が進むのは、IBMとAppleが詳細を発表し始める2014年秋からだろう。しかし、大規模なiOSインフラストラクチャを保有していて、特に現在ほかのITプロジェクトでIBMと取引がある企業にとっては、今回の提携は良いニュース以外の何者でもないだろう。

 この提携によって、Appleは優れたハードウェアとOSを構築することに集中できる。一方IBMは、エンタープライズ向けのセールスとサポートの面を引き受けることになる。Appleの最高経営責任者(CEO)のTim Cook氏はCNBCとのインタビューで、この契約は「Appleの良いところとIBMの良いところを取り合わせる」ものだと語った。「重複する部分も、競合する部分もなく、両社は完全に補完し合っている」(Cook氏)

 Appleは「ユーザーが自分のiOS上で、これまでになく簡単かつ効率的にビッグデータとアナリティクスにアクセスできる、新しい種類のアプリ」を約束している。

 プレスリリースで何かを言葉にするのは簡単だが、それらを実行するとなると話は別だ。しかしAppleとIBMはそれをどうやって実行すべきかを確かに理解している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. クラウドコンピューティング

    生成 AI の真価を引き出すアプリケーション戦略--ユースケースから導くアプローチ

  2. セキュリティ

    セキュリティ担当者に贈る、従業員のリテラシーが測れる「情報セキュリティ理解度チェックテスト」

  3. セキュリティ

    5分で学ぶCIEMの基礎--なぜ今CIEM(クラウドインフラストラクチャ権限管理)が必要なのか?

  4. セキュリティ

    クラウドネイティブ開発の要”API”--調査に見る「懸念されるリスク」と「セキュリティ対応策」

  5. セキュリティ

    従業員のセキュリティ教育の成功に役立つ「従業員教育ToDoリスト」10ステップ

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]