グーグルが「働き方の、これから。Transforming Work」をテーマに開催したプライベートイベント「Google Atmosphere Tokyo 2014」2日目の基調講演に、米Google エンタープライズ部門グローバルマーケティングシニアディレクターのChris Farinacci氏が登壇した。
米Google エンタープライズ部門グローバルマーケティングシニアディレクターのChris Farinacci氏が登壇
テーマは「Google エンタープライズの新しいステージ」。「ここ数年でコンシューマーで使われる技術がビジネスで使われる技術を上回るようになってきた。情報やデバイスを共有することが重視されている。こうした中で、Googleはモバイルアクセスを考慮して、技術やサービスを開発している。エンタープライズ領域においては、デバイス、アプリ、プラットフォームという3つの観点から最適なものを提供している」とした。
デバイスについては、グーグルのシニアエンジニアリングマネージャー、及川卓也氏が「Chromebook」のデモを交えて説明。
従来のPC環境と仮想環境が同居
デバイスについては、グーグル シニアエンジニアリングマネジャー 及川卓也氏
「Chromebookは、Windows 7など従来のPC環境も仮想システム環境で利用できる。既存環境を交えて相互運用できることが特徴だ。また、ChromebookはTCO(総所有コスト)を大幅に削減できることも大きな特徴だ。120以上の管理ポリシーを用意したChrome管理コンソールによって、大量のChromebookを一括管理できる」などとした。
ログオフをすると、Chromebook上のすべてのデータが消去されるといった管理ポリシーや、許可されているアプリ以外はインストールできないといった管理ポリシーを紹介。セキュリティ面や管理面での強みを強調した。「Chromebookは難しいのではないか、あるいは、心理面で導入できないと考えている人がいるかもしれないが、Chromebookの機能を知り、ぜひ導入検討してほしい」と呼び掛けた。
米Google エンタープライズ部門Devices for Workグローバルビジネス統括責任者のMike Daoust氏
また、米Google エンタープライズ部門Devices for Workグローバルビジネス統括責任者のMike Daoust氏は、7月30日に発表したばかりのChromebox for meetingsを紹介。「Chromebox for meetingsは、ファーストクラスのコミュニケーションができるものであり、どんな端末でもHD環境で利用でき、誰もが10分以内で設定できる。これまで投資がかかるとしてビデオ会議を敬遠していた経営者も簡単に導入できる」と訴えた。
アプリケーションサービスでは、すでに500万社以上がGoogle Appsを利用していることを示しながら、米Google エンタープライズ部門マネージングディレクターのRahul Sood氏が「昨夜、Googleハングアウトをエンタープライズ向けに提供することを発表した」とコメントしたほか、毎月1億9000万人が利用しているというGoogle Driveについて説明。
「仕事の仕方が変化するなかで、仕事がどこでもできること、さまざまなデバイスで利用できること、大量のデータにアクセスできることが求められている。だが、いつでもどこからでもファイルにアクセスすることは難しいという課題がある。また、IT管理における課題もある。そして、ファイル共有だけでなく、コラボレーションを加速するものでなくてはならない。こうした課題を解決するのが、Google Drive for Workの特徴である。モバイルファーストであり、チームでの利用を想定して開発したものであり、永久に容量無制限で利用できる」などと語った。