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日本酒「獺祭」の安定生産に農業向けSaaSを活用--栽培データを地域で共有へ - (page 2)

大河原克行

2014-08-05 06:45

 「新たなものを作るのは農家にとってリスキーである。作ったものを購入してくれる酒蔵があるのかといった課題もある。栽培のノウハウの共有と、安定して購入してくれる酒蔵を確保することで、山田錦の生産者拡大支援に努力したい。蓄積したデータを集計分析して、栽培ノウハウとして整理することで、この地域ではどんな栽培をすればいいのかといったことがわかるようになる」(桜井氏)

 先行導入した山口県内の2件の山田錦生産農家では、「農業は地域全体で進めることが必要であり、栽培データの共有はそのためには重要である」「今まではノートに日誌をつけていたが、必要な時にデータを見つけることができにくいという問題が解決できる。データを息子に渡すことで、ノウハウの継承ができる」といった声が上がっているという。「働く人たちがコスト意識を持って農業に取り組むようになった」という声もあるとしている。

廣野充俊氏
富士通 執行役員 廣野充俊氏

フードチェーン全体での連結活用を視野

 富士通執行役員の廣野充俊氏は、「富士通は、農業支援事業を約10年前から取り組みを開始し、2012年度からAkisaiによるクラウドサービスを提供している。現在、紅茶や野菜、果物、米、蘭など100の農場を超える農業生産法人のほか、JA(農業協同組合)、JR九州やイオンでも導入されており、生産量を高め、無駄をなくすといった成果が上がっている。富士通でも、沼津工場や会津若松工場での空いたスペースを利用して、野菜などを生産しており、安倍政権が掲げる農業の独自化に貢献していくことになる」とした。

 山崎氏は、Akisaiの今後の展開についても言及した。

 「Akisaiによって農業分野での課題解決を支援できると考えている。2014年度第3四半期(2014年10~12月)には、栽培暦では、ガントチャートやカレンダー表示を提供、茎長や葉の枚数などの生育調査では表形式やグラフ形式で生育情報を表示できるようにすることで使いやすさを追求する。また、センサやAMeDAS(アメダス、地域気象観測システム)の気温情報などをもとに収穫適期を農地ごとに算出する。これによって、人員の割り当てや販売計画の立案にも活用できるようにする。加工や販売までを含めたフードチェーン全体での連結活用と、農家の経営に役立てるためのデータの高度活用の方向に製品強化を図っていく」

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