<特別編>クイズで学ぶテクニカル指標
8月11日~15日の間、窪田氏は夏季休暇とのこと。その間、本レポートは特別編「クイズで学ぶテクニカル指標」を掲載する。窪田氏がファンドマネージャーを担当していた25年間で、重視していたテクニカル指標について解説する。
本日のテーマは、「出来高の変化を読む【1】です。
(1)まずは、クイズです。
<クイズ> A社株チャート、売り・買い、どっち?

(注)楽天証券経済研究所のチーフストラテジスト窪田真之氏が作成
(2)100%当たるチャートシグナルはない
こういうクイズを出すと「チャートだけでは今後の株価は分かりません」と答える方もいらっしゃるだろう。確かにその通りだ。チャートに基づく投資判断は、100%当たるものではない。
ただし、チャートのパターンを見ることで、統計的に今後上がることが多いか、それとも下がることが多いか判断することは可能だ。統計的に、7割の確率で上昇するチャートのパターンがあれば、それは立派な買いシグナルだ。一方、3割の確率で下落したとしても、それは当然だ。100%当たるチャートは存在しないのだから。
それでもチャートのシグナルを見て売買するのは意味があることだ。7割の確率で上昇するパターンが出たら買いを実行、上昇すれば利益が得られる。もし外れて下がったら、さっさと損切りするだけだ。同じパターンのチャートで勝負し続ければ、長期的には利益を稼ぐ可能性もあるだろう。
(3) 出来高(売買高)を見る習慣をつけよう
チャートを見るとき、株価だけでなく、あわせて出来高の変化を見る習慣をつけよう。
出来高の変化に重要な鍵が含まれている場合があるからだ。
出来高は、概して人気のバロメーターと言われます。一般的には、以下のように考えていただきたい。
- 出来高が多い=人気が高い
- 出来高が少ない=人気が低い
- 出来高が増加=人気が高まりつつある
- 出来高が減少=人気がなくなりつつある