M&Aでは「人」が重要--成否を分ける4項目

Mary Shacklett (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 川村インターナショナル 2014年08月18日 06時30分

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 企業合併は、単に数字や市場機会というだけの話ではない。だからこそ最高経営責任者(CEO)は、財務や市場の側面と同時に、両社の企業文化が長期的に調和するかどうかを考える必要がある。この記事では、合併と買収(M&A)のデューデリジェンスにおいて、CEOが見過ごしてはならない「人の側面」に関連する、4つの基本的な事柄を紹介する。


提供:iStockphoto.com/Squaredpixels

1:従業員

 M&Aがうわさされると、従業員は当然不安になる。自分たちは職を維持できるだろうか。維持できるとして、それは自分たちが慣れている種類の仕事だろうか。会社を退く幹部は、買収後すぐに和解金か新会社での責任あるポジションのどちらか、あるいは両方の組み合わせという形で良い待遇を受けるだろう。従業員たちはそれを十分過ぎるほど理解している。しかし、従業員はどうなってしまうのだろうか。

 非営利の信用組合の世界では、信用組合の合併から少なくとも2年間は従業員を雇用しておくことが標準的である。場合によっては、こうした従業員は新しい組織での「試用」が行われる。そしてそこでうまくやれれば、長期的に雇用される。ここで、買収側と被買収側組織の両方にとって重要なのは、合併の双方の従業員に具体的にどういうことが生じるのかを理解すること、そして隠し立てせずに、それを従業員に説明することだ。筆者の知る合併事例でも少なくとも1つは、驚くほど「内密的」だったため、大規模な訴訟になって従業員と経営者側の関係が悪化し、組織がこの問題を乗り越えるまで数年余計にかかったという事例がある。

2:役員会

 合併や買収の完了後で、誰が役員会メンバーになるのだろうか。被買収組織からは、少なくとも1人が買収側企業の役員会のメンバーになることが多い。CEOにとっては、これは口で言うほど簡単なことではない。メンバー数を増やすために役員会の構成を変えるだろうか。議決権はどのように配分するのか。役員会のポスト全てを議決権ありのポストにするのか。現職の役員会メンバー全員を交代させるのか。社内政治に影響が生じる可能性や、最も優秀な人材を役員会に残す必要性があることを考えると、これはどんなM&Aの検討でも、社内政治的に重要な検討事項とするべきだ。

3. 顧客やその他の利害関係者

 双方の会社の外には、長年にわたって得意客や利害関係者だった人々がいる。2つの会社が合併したら、彼らはどうなるだろうか。最高マーケティング責任者(CMO)とCEOは、一体的にこの戦略分野に関与すべきだ。なぜならば、サービスや製品、小売店などがどうなるのかについて、彼らに無駄に「あらかじめメッセージを発する」ことで、結果として顧客を失う可能性が十分にあるからだ。

4 業務

 大半の組織は、M&Aの可能性がある場合に早期の検討段階でIT部門を参加させることの重要性を理解している。異なる組織では必ずシステムも異なり、ある時点でこれらのシステムを統合しなければならないからだ。しかし、日常業務にもそれと同じだけの注意を払うことも、同様に重要である。2つの組織の間で、ビジネスやITの両方のガバナンス基準(および労働倫理)はどの程度共通しているだろうか。製造、販売、事務管理部門の業務は、作業プロセスの見直しや、従業員の再教育が必要ないほど、十分に似ているだろうか。

結論

 M&Aを検討している組織は、自分たちのM&Aのチェックリストの中にこうした「人間中心」の検討項目を設定すべきである。しかし多くの組織ではそれが行われていない。こうした企業の動きに起因する社内政治の影響は、重大なものになる可能性がある。だからこそ、デューデリジェンスを行うにあたって、市場や数字の問題と同時に、人の問題に注意を払う組織が成功する場合が多いのである。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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