Oracleがかねてからの予告通り、次世代プロセッサ「SPARC M7」のアーキテクチャを公開した。海外メディアが報じた。
SPARCはそもそも、Oracleが2010年1月にSun Microsystemsを買収して取得した技術。ソフトウェア大手のOracleがSunを買収した当時から、SPARCプロセッサがどうなるかが注目されてきた。それに対し、同社はSun買収以来、ハードウェアテクノロジ製品の幅を広げようとしている。
Computerworldによると、SPARC M7プロセッサは2015年にリリースされる予定であり、最終的には同社の「SPARC Mシリーズ」や「SPARC Tシリーズ」など、同社のUNIXが稼働するハイエンドとローエンドのシステム双方に採用されるという。
同チップは32個のCPUコアを搭載し(「SPARC M6」は12コア)、20ナノメートルプロセスで製造されるそうだ。
記事によれば、Oracleのシステム担当エグゼクティブバイスプレジデントであるJohn Fowler氏は、SPARC M7によってアプリケーションの全体的なパフォーマンスが3~4倍引き上げられるほか、重要なタスクに大きな性能向上をもたらすアクセラレータが組み込まれていることをアピールしている。
そうしたタスクの1つがインメモリ処理。これは同社の最新データベース「Oracle Database 12c」の大きなセールスポイントで、データベース市場トップの同社が、インメモリ市場でもナンバーワンを獲得すると意気込んでいる分野でもある。
この発表は、米国時間8月10日~12日にカリフォルニアで開催された「Hot Chips」カンファレンスで行われた。Fowler氏は7月、ここでSPARC M7のアーキテクチャを公開する予定であることを明かし、「チップ内に組み込んだ、データベースのアクセラレーション機能と、セキュリティ上の信頼性を向上させる機能のほか、われわれが成し遂げた極めて先進的なものについて詳しく説明する予定だ」と語っていた。