アルゼンチンのティグレ市、顔認証技術を街中監視システムに導入

NO BUDGET

2014-08-19 07:00

 アルゼンチンのブエノスアイレス州ティグレ市は、街中監視システムに顔認証技術を導入し、機能を大幅に強化した。技術を提供したNECが8月18日、発表した。


アルゼンチン ティグレ市の街中監視システム オペレーションセンター

 このシステムの運用は2012年にNECが買収した現地企業のGlobal Viewが手掛けている。2013年には、NECアルゼンチンとティグレ市とで、NECの「Safer Cities」のさまざまな技術に関して広く評価・実証を行う覚書を締結した。今回のシステム強化はこれに基づくもの。Global Viewの運用ノウハウとNECの先進技術を組み合わせた。

 NECの顔認証技術は、米国国立標準技術研究所(NIST)の顔認証技術ベンチマークテストで、3回連続して第1位の評価を得た。高速性と精度の高さを売りにしている。ティグレ市の街中監視システムでは、この顔認証技術を利用して、カメラの映像からリアルタイムに切り出した膨大な量の顔画像データを分析し、必要とされている個人の写真データベースと照合する。

 これにより、同システムは、鉄道や船のターミナル駅などに設置したネットワーク対応カメラの映像と膨大な写真データベースをリアルタイムに比較、照合できるようになり、今後、検察、司法機関、公共福祉団体などにおいて、行方不明者の捜索などに利用する。

 また、同じく覚書に基づいて、NECは、犯罪につながりやすいバイクでの2人乗りや、安全のためのノーヘルメットの検知、不審な行動をする車両の検知、自動車や二輪車などのナンバープレートの画像認証などを実現する独自技術を開発、提供した。

 加えて、過去の犯罪発生場所を地図上に表示する犯罪発生マップも開発、提供する。これらの最新技術を街中監視システムに新たに追加、統合し、街中のさらになる安全対策を実現しているという。

 また、2014年6月に発売した、事件や事故の発生や予兆を検知するシステム「MAG1C(Multi AGencies, 1 Concert)」の活用により、機能を拡張していくという。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]