最近ではLinuxに詳しいエンジニアを求める企業が多くなっており、その逆にLinuxに詳しいエンジニアも仕事を求めている。しかしその間には、技能を証明する資格や学位を求める人事部門が壁となって立ちはだかっている。Linux Foundationがシカゴで開催されたLinuxConで発表した「Linux Foundation資格プログラム」は、この問題に対する回答となり得るものだ。
このプログラムでは、基本的なスキルを持つシステム管理者向けの「Linux Foundation Certified System Administrator(Linux Foundation認証システム管理者、LFCS)」と、熟練エンジニア向けの「Linux Foundation Certified Engineer(Linux Foundation認証エンジニア、LFCE)」の2つの資格が用意されている。これらの資格は、オンラインで受けられる実技テストで十分な技術を持つことを示した人材に与えられる。

これらの資格には、次の特徴がある。
オンラインで、世界中いつどこからでも受けられる。これらは、ウェブブラウザ、マイク、ウェブカメラを持っている人であれば、誰でも受けられる信頼できる資格試験として設計されている。
実技による試験。試験は理論についてのものや、選択肢を選ぶものではなく、コマンドラインで実際の問題を解決する能力を問うものになっている。
複数ディストリビューションに対応。受験者は、テストを受けるディストリビューションをCentOS、openSUSE、Ubuntuの3つの中から選ぶことができる。
これらの試験の難易度は高く、LinuxカーネルメンテナーのGreg Kroah-Hartmann氏は、事前にテスト受けてみて「かなり難しい」と話したという。このプログラムは、すでに25万人が受講している、Linux Foundationが2014年から提供を始めた無償のLinux入門大規模オープンオンライン授業(MOOC)に続くものだ。
受験料はそれぞれ300ドルで、資格保持者は履歴書やLinkedInのプロフィール、ウェブサイトなどで表示できるマークを使用できる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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